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四本淑三の「ミュージック・ギークス!」 第141回

Nutubeの性能の良さが明らかに

若手エンジニア語る、真空管への思いとNutube試作品の仕様

2015年02月28日 12時00分更新

文● 四本淑三

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真空管を作ることに違和感はなかった

―― 森川さんはNAMMショーでNutubeのプレゼンをされたわけですが、現場でのリアクションはどうでしたか?

森川 反響が大きかったですね。ずっとブースに立って説明していたんですけど、日本で受ける質問と同じです。

編集されて再アップロードされたNAMMショーでのプレゼンテーション動画。デヴィッド・リー・ロス・バンドなどでの活動で知られるToshi Hiketa氏が、Nutubeを使った試作品のデモ演奏を行なった。なお動画の冒頭で下手へはけるのが司会の森川さん。

―― 試作品を開発したおふたりはまだ20代で、非真空管世代だと思うのですが「なんで今どき真空管なんだ?」とは思いませんでしたか?

ギターを弾いていたこともあり、半世紀ぶりに真空管を開発することにも「違和感がない」と語る森川さん

森川 非真空管世代と申しましても、会社に入る前から自分が使っていたアンプは真空管アンプでした。ギターを弾くものですから、ライブハウスに行ってもフェンダーのツインリバーブとかマーシャル、VOXのような真空管アンプがあると、それを選んで使っていた方の人間なので、真空管をやるということはなんの違和感もなかったですね。

三尾 ギター関係で真空管は当たり前に使われていて、真空管を搭載した機材にすごく憧れがあったし、自分でも欲しいといつも思っていました。だから、そんなに違和感はなく、真空管を作るということに対しても興味は湧きました。これが一体どんな音になるんだろうかと。

―― なるほど、むしろ僕らの世代(50代)に比べると、ごく普通に真空管アンプに囲まれて育ったわけですね。僕らの頃なんかマーシャルを置いてあるリハスタすら珍しかったですからね、1970年代とか80年代ですけど。

遠山 昔はプリ管のギターアンプでも高かったですからね。

(次ページでは、「Nutubeはどのくらいの電圧で動くのか」

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