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佐武宇綺が聞いちゃいます オーディオのココが知りたいです! 第10回

HD Impression 阿部さんはこれに魅せられた:

聴けば分かる、ハイレゾで聴く「サラウンド」の実力 (4/6)

2015年02月10日 17時00分更新

文● 編集部、聞き手●佐武宇綺

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実は“いい音”なんてない、そこに“感動”があるだけ

佐武 それではお尋ねします。阿部さんが考える「いい音」とは、何でしょうか?

阿部 難しい質問が来ましたね(笑)。実は僕はね、「いい音はそんなにない」と思っているんですよ。

いい音なんて、そんなにないと話す阿部氏。その真意は?

佐武 えっ!? ないんですか!!!! どういうこと?

阿部 ないんです。強いて言うなら「音で感動することがある」ってことだと思うんですよ。

佐武 つまりその人自身が「いいな」と思ったら、それが「いい音」ってことでしょうか? 決まった形とか理由があるわけじゃなくて。

阿部 うん。テレビやオーディオ機器で再生されたものであろうが、目の前で演奏されたものであろうが、感動する音はいい音だと思います。花火大会に行ったとき、あの音に感動することってあるでしょう? 

佐武 ぽーん、ぴらぴらぴら……って。はい、分かります!

阿部 あれもまた“いい音”ですよね。

佐武 音楽だけじゃなくて、日常にもいい音がたくさんあるってことですね。

阿部 そうなんです!!

佐武 すご~い!! なんか深いですね。

阿部 いえ。もっとシンプルに考えればいいんです。聴いていいと思えること。それが大切。そう考えれば簡単でしょう?

1月配信に向けて、阿部氏が手がけた録音

 1月21日から配信されている、HD Impressionレーベルの第1弾では、女声3人ユニット・みくりやクワイアのLa Preghiera、植草ひろみ・早川りさこのSong of the Heart、高木里代子のSaloneなど3作品をリリース。

La Preghiera

Song of the Heart

Salone

Image from Amazon.co.jp
Flowers for Blossom

 いずれもWAVとFLACの24bit/96kHz(ステレオ)に加え、DSD5.6MHz、WAVとFLACとDolby HDによる96kHz/24bit(5.1chサラウンド)版を用意。豊かな空間を感じるサウンドが体験できる。

 さらにポニーキャニオンからも、阿部氏が手がけた録音がリリース中。たなかりかのFlowers for Blossom(PCCY-50071)はCD同時発売で、ハイレゾ版・マルチチャンネル版をe-onkyo musicで購入してダウンロードできる。CD版と聞き比べて音質の違いを確かめられる。

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