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「日本企業はもっと技術者のコミュニティ活動を支援すべき」「MS以外の技術との交流も」

開催迫る!GoAzure 2015への熱い想いをマイクロソフトに聞いた

2015年01月06日 06時00分更新

文● 大塚昭彦 写真● 平原克彦

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 1月16日に東京・渋谷で開催される「GoAzure 2015」。前回記事のJapan Azure User Group(JAZUG)に続き、今回は同コミュニティイベントをJAZUGと共催する日本マイクロソフトに話を聞いた。

 マイクロソフトはこれまでもさまざまな技術者/開発者向けイベントを主催してきたが、今回のGoAzureはそれらとは違った意味合いを持つという。インタビューの話題は同イベントだけに留まらず、IT技術者のコミュニティ参加が企業や社会にもたらす価値、マイクロソフトがコミュニティを支援する理由にまで及んだ。

お話を伺った日本マイクロソフト テクニカルエバンジェリストのドリュー・ロビンスさんと、同社執行役 デベロッパー エクスペリエンス&エバンジェリズム統括本部長の伊藤かつらさん

■「GoAzure 2015」開催概要
日時:2015年1月16日(金)10時30分~20時
会場:ベルサール渋谷ファースト
(東京都渋谷区東1-2-20 住友不動産渋谷ファーストタワー)
主催:Japan Azure User Group(JAZUG)、日本マイクロソフト
参加申し込み:Webサイトからの登録(参加無料)
内容:基調講演、コミュニティセッション、ビジネスセッション、ハッカソン、パーティ(懇親会)
※本記事の文末にTECH.ASCII.jpからの豪華なプレゼント情報があります!!

日本の技術者を互いに“コネクト”し、世界に売り出したい

――まずは、お二人のミッションと「GoAzure」の開催がどう関わっているのかについて伺います。ドリュー(ロビンス)さんは、テクニカルエバンジェリストとして日本に赴任されたんですよね。

ロビンス:はい、今年(2014年)5月に日本に来ました。それまでは米国のマイクロソフトで、テクノロジープロフェッショナルのコミュニティづくりを最重要課題として取り組んでいました。その取り組みを通じ、コミュニティに参加する方々のスキル向上に大きな成果をもたらすことができました。

 日本に赴任してからのこの数カ月間も、同じような取り組みを行っています。Azureコミュニティなど、日本におけるコミュニティ活動が盛り上がっていくよう、さまざまな後方支援をしてきました。

「GoAzureは開発者どうしが“コネクト”する場」(ロビンス)

 GoAzureは、そうした日本のコミュニティ参加者、開発者どうしが実際に会って「コネクト」する場だと位置づけています。それと同時に、参加される方々自身が利用事例やベストプラクティスを共有して、お互いに技術力を向上していけるような場を目指しています。

――伊藤さんは「デベロッパー&エバンジェリズム統括本部長」という立場から、GoAzureをどう捉えていますか。

伊藤:わたしの大きなミッションの1つとして、「日本におけるIT技術者の地位向上」があります。日本にはもっと「技術力のあるエンジニアが輝ける世界」があるべきで、その実現に向けて、マイクロソフトとして支援できることを考えています。

 日本には優れた技術者が多いのですが、“引っ込み思案”な性格で損をしている部分もありますよね。そこで、日本の技術者をもっと世界に売り出すお手伝いができないだろうか、たとえばGoAzureの場でそれを実現できないかと思っています。

「日本の技術者を世界に売り出す、その第一歩」(伊藤)

 GoAzureは、参加した技術者が「よし、次は自分が舞台に立とう」と思えるような、そんなイベントにしたいですね。それと、キーノート(基調講演)スピーカーのスコット・ハンセルマンがハッカソン(Hack Fest)にも参加しますので、ぜひ彼に「日本の技術者、ここにあり」というところを見せつけてやってほしいなと(笑)。

コミュニティと作るGoAzure、これまでのイベントとの違い

――マイクロソフトは、これまでもさまざまな技術者向けイベントを主催しています。それらのイベントとGoAzureは、何が違うんでしょうか。

GoAzureのブレイクアウトセッションは15コマ。詳細な最新情報はイベントWebサイトにて公開中です

ロビンス:開発者向けイベントの「de:code」と比較するとわかりやすいでしょう。de:codeの場合、マイクロソフトの最新テクノロジーを開発者に紹介するのが主な目的で、スピーカーの大半はマイクロソフトの人間です。そこで紹介されるテクノロジーは、まだユーザーが使っていないものがほとんどなので、マイクロソフト側から情報発信するわけです。

 一方でGoAzureは、Azureテクノロジーを実際に現場で使っているユーザーの声を届ける、聞くためのイベントです。スピーカーが一方的に語るのではなく、参加者が双方向に情報や意見を共有し、まだAzureを使っていない方も含めた「横のつながり」ができるような場を目指しているわけです。

 GoAzureを企画する過程では、コミュニティの方々とディスカッションを重ね、GoAzureをどんなイベントにしていくかという「ビジョンの共有」を重視しました。何らかの“気づき”を持ち帰ることのできるイベント、さらにはアットホームな距離感のイベントにしたいと、そんな価値観をコミュニティと共有しています。

――参加者どうしのコミュニケーションが活発になるためには、イベント全体の雰囲気も大切でしょうね。

ロビンス:そうですね。カジュアルでフレンドリーなスタイルのプレゼンテーションをするハンセルマンをキーノートに据えたのも、このイベントの「新しさ」を象徴していると思います。ハッカソンも含め、楽しく、学び合える雰囲気にしていきます。

「尻込みせず、パーティにも参加して!」(伊藤)

伊藤:セッション終了後のパーティにもぜひ参加してください。まったくの初心者だという方も、尻込みすることはありません。まずはそこで名刺交換してみよう、初めて会った方に「なぜGoAzureに来たんですか」「ふだんはどんなことをしてるんですか」と聞いてみよう、それだけで世界が広がりますから。パーティはすごく大切!

ロビンス:予算が厳しくても、パーティだけは何とかしようね……と言ってたくらいですから(笑)。

(→次ページ、マイクロソフトのテクノロジーは「選択肢の1つ」にすぎない

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