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Apple Geeks第157回

iPhone/iPadが2台あればOK、iBeaconを実体験する

2014年12月26日 11時00分更新

文● 海上忍(@u_shinobu

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 本連載「Apple Geeks」は、Apple製ハードウェア/ソフトウェア、またこれらの中核をなすOS X/iOSに関する解説を、余すことなくお贈りする連載です(連載目次はこちら)。

 UNIX使い向けを始め、Apple関連テクノロジー情報を知りつくしたいユーザーに役立つ情報を提供します。

着実に浸透する「iBeacon」

 iOS 7とともにWWDC 2013で発表された「iBeacon」。iOS 7と比較すれば扱いは小さかったものの、近距離無線通信を利用すること、通信規格にはBluetooth 4.0以降で対応する低消費電力通信規格「Bluetooth Low Energy」(Bluetooth LE、ブランド名はBluetooth Smart)を採用したこと、Core Locationフレームワークに追加される形でアプリ開発環境が提供されること-- 何より、iOS標準の機能としてハードウェアの追加なしに利用できる点が注目を集めた。

 それから1年半が経過した現在、iBeaconは予想以上のペースで発展を遂げているように思える。当初は飲食店や小売店のクーポン配布や、来店状況をチェックするスタンプラリー的な用途が想定されていたが、実際のところ用途はそこにとどまらなかった。

 強い印象を残した事例をふたつ挙げてみよう。ひとつは、5月に公開された映画「X-MEN:フューチャー&パスト」のプロモーションとして、TOHOシネマズの日本橋と六本木ヒルズの2館で実施されたイベントだ。対応アプリのダウンロードとBluetoothを有効化しておけば(これはiBeaconを利用するための必須要件だが)、告知ムービーや特別情報をGETできるというもの。iBeaconの"鮮度"を生かした企画と片付けてしまうには惜しい、ファン心をくすぐる試みといえる。

iBeaconを利用する場合、そのサービスに対応した専用アプリを用意することになる(画面は映画「X-MEN:フューチャー&パスト」のプロモーションに利用された「TOHOシネマズ マガジン」)

 ふたつ目は、今月18日にスタートした、JR東日本によるナビゲーションサービスの実証実験。東京駅構内のあちこちに設置されたビーコンにより、スマートフォンユーザーの現在位置を捕捉、地図に表示してくれるというものだ。2月末までの期間限定だが、駅構内というGPSの利用が難しいエリアを対象としたナビゲーションシステムというのはおもしろい。

駅の構内というGPSによるナビゲーションが難しいエリアでも、iBeaconを使うという手があった(画面は「駅構内ナビ」)

 今後の課題としては、いかにして実証実験から本サービスへ移行するかだ。iBeacon自体はiPhone/iOS独自の機能ではなく、Bluetooth LEをベースとしたベンダー依存がない一種のサービス仕様であるため、アプリさえ用意できればAndroidなど他のスマートフォンにでも利用できる。もっとも、Android陣営がBluetooth LEにAPIレベルで対応したのはAndroid 4.3のときであり、利用できる端末も限られる。このあたりが整理されればブレイクスルーまであと少し、東京以外のエリアでもiBeaconを見かけるようになるかもしれない。

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