ワイヤレスだとスマホと相性はいいが、音が悪い
Bluetoothの利点は、言うまでもなくワイヤレスで使えることです。もちろん接続手段としてはケーブルの方が確実で、オーディオ的にも有利ですが、頻繁に出し入れをするスマートフォンで使う際には、わずらわしさの方が先に立つこともあります。
スマートフォンをポケットに入れようとすればケーブルが引っかかる。取り出すときも同じ。巻き取らずにカバンに入れておくと、ケーブルがほかの荷物と絡まる。イライラしながら出し入れを繰り返しているうちに断線……。
そうした気苦労のないBluetoothのヘッドフォンは、まず音が悪い。それに、電池が減ったら使えない、ほかに比べると重い、ペアリングが面倒……と、それはそれで面倒な点も抱えています。
ボーズのSoundLink on-ear Bluetooth headphonesは、そうしたデメリットをほとんど感じさせません。その理由のひとつは、Bluetoothでオンイヤー型のデザインを採っている点です。
オンイヤー型は携帯性に優れ、首に下げられるのがメリット
オンイヤー型はイヤーパッドが耳の上に乗るタイプで、ハウジングが小型でも成立します。コンパクトで軽量な設計が可能なことから、携帯用ヘッドフォンによく見られます。
ただ、Bluetooth接続のオンイヤー型は、製品としてはそれほど多くありません。電池やレシーバーの載った回路などを必要とすることから、オンイヤー型のメリットを生かせないこともあるでしょう。つまり、ちょっと大きく、重くなってしまうわけです。
たとえば、他社のオンイヤー型Bluetoothヘッドフォンの重さと比較してみましょう。
オンイヤー型ヘッドフォンの重量 | ||
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メーカー | 製品名 | 重量 |
JBL | SYNCHROS S400BT | 275g |
JBL | SYNCHROS E40BT | 205g |
AKG | Y45BT | 173g |
ボーズ | SoundLink on-ear Bluetooth headphones | 153g |
この軽さは携帯性だけでなく、快適性にも効いてきます。
ただし、オンイヤー型はイヤーパッドが耳を直に押さえつけるため、耳に圧迫感や痛みを感じる場合もあります。特に遮音性を確保しようとすると、クランプ圧が高くなり、長時間の使用は辛くなってきます。
この点は、SoundLink on-ear Bluetooth headphonesはイヤーパッドのクッションに低反発素材を使い、耳に面で当たるように工夫されていて、低いクランプ圧で、モバイルユースに最低限必要な遮音性を得ています。
それでもアラウンドイヤー型に比べると、長時間の着用には向いていません。リラックスしてじっくり聴き込むような使い方より、着脱を繰り返しながら使う場面の方が向いています。つまり通勤の途中や、家の中で音を聞きたいときだけ、取り出すような使い方です。
個人的にオンイヤー型で感じる一番のメリットは、音を聴いていない時は、首から下げられる点です。アラウンドイヤー型の大きなハウジングは、首にかけておくとどうしても顎のあたりに引っかかってしまい、下を向けなかったりします(私の首が短いせいかもしれませんが)。ですが、ハウジングの小さなオンイヤー型なら、難なく下を向けます。
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