最近のボーズはカジュアルユースの製品に力が入っています。2014年秋に発売されたイヤフォン「Bose SoundTrue in-ear headphones」は、「IE2 audio headphones」の後継機種で、カラーバリエーションを増やし、価格を少し下げた製品です。
一見するとカナル型のように見えますが、先代同様のインイヤーの開放型です。デザインの変更は受けたものの、キープコンセプトでイヤフォンの構造としては大きく変わっていません。つまりイヤフォンの形式としてはiPhoneのオマケと大差ありません。
ですが、この製品が向いているのは「iPhoneに付いてきたオマケのイヤフォンが気に入らないので、もうちょっとマシなものにグレードアップしたい。でも、オーバーヘッドバンド型は大げさでかさばるし、カナル型は着けるのが面倒……」という方々でしょう。
なぜなら、そのように消去法で選んでいくと、結局インイヤー型しか残らないからです。しかし、iPhoneのオマケのイヤフォンが気に入らない理由は、おそらく開放型のインイヤー型という構造自体に起因したもののはずです。
とはいえ、インイヤーの開放型イヤフォンには、優れた点もいくつかあります。それを伸ばし、欠点を可能な限りつぶしたのが、ボーズのSoundTrue in-ear headphonesと言えます。
(次ページでは、「インイヤー開放型の何がよくてダメなのか」)