有識者が「iPad Air 2」／「iPad mini 3」発表についてコメント

「古いノートPCから買い換えるならiPadもあり」――カリーさん

2014年10月20日 18時00分更新

文● ASCII.jp編集部

　日本時間10月17日に発表された「iPad Air 2」／「iPad mini 3」。今回の発表に関して、ASCII.jpの人気連載「富士見iPhoneクラブ」から、リーダーでもありアップル製品やネットサービスが専門というフリーライター、カリーさんからのコメントが届いたのでご紹介する。カリーさんは、コンピューターを使う目的＝ウェブサービスということが多い現在においては、iPad Air 2はノートPCに代わる存在になるかもしれないという。

進化した気軽さこそ、iPad Air 2の価値

　どもども、iPhone大好き覆面おじさんことカリーさんです。普段、スマホ総研などでダベってるだけなのに、こんな識者枠で語っていいのか不安でぷるぷる震えてますがよろしくおねがいします。

　カリーさんのようなガジェット好きにとって、今回の発表で目を引いたのは「iMac Retina 5Kディスプレイモデル」でしょう。しかし、アップルが今のところ推してるのは、同社のウェブサイトを開くと最初に出てくる「iPad Air 2」のようです。ぶっちゃけ、iPad Air 2はスペック的には順当な進化なので、カリーさんにとってはそこまでテンションがあがらなかったのですが、そういうマニアがスルーする成熟したモデルこそ、普通の人にとっては「買い」だったりします。

　特にお気に入りな新機能は、ホームボタンと一体化した指紋認証機能の「Touch ID」ですね。現在、iPhone 6 Plusで使ってますが、指でピッと押すだけで、ロック画面を解除したり、App Storeでパスワードを入力してくれるのがめちゃくちゃ便利です。

前モデルよりスペックが強化されているiPad Air 2だが、カリーさんはiPad mini 3にも追加されたTouch IDが特にお気に入りだという

　iPad Airのよさは、小型のモバイルノートに近い9.7インチという大きな画面サイズと、開いてすぐに使える気軽さにあります。MacBook Airなら、（1）カバンから取り出して、（2）置く場所を探して、（3）ディスプレーを開いて、（4）キーボードでパスワードを打って……となるところを、Touch ID搭載のiPad Air 2では、（1）カバンから取り出し、（2）ホームボタンを親指で押して、（3）そのまま指紋認証とより少ない動きで済みます。さらにWi-Fi + Cellularモデルなら、出先でもすぐにネットにアクセスできる。この進化した気軽さこそ、iPad Air 2の価値ですね。

　コンピューターを使う目的＝ウェブサービスということが多い現在において、大半の人は意外とパソコンである必要がなく、そこにiPad Airは入り込める存在のはず。内蔵ストレージの容量も、MacBookとiPad Airでそんなに変わらなくなってますし、古いノートパソコンから買い換えるなら、意外とiPadという選択肢もありかとおもいます。

　とはいえ、まだパソコンとiPad Airには、ウィンドウがマルチ／シングルという決定的な違いがあって、例えばiPad AirではExcelの資料を眺めながら、Wordで書類をまとめるといった使い方ができない。

　なので、この先13インチのiPad Airとかを出して、iOS／OS Xのデュアルブートとかができるようになると素敵だなと、カリーさんは思いました。

　出先ではタッチインターフェースに適したiOSで使用し、家に帰ったらサッとOS Xに切り替えて、ケーブルや無線のApple TV経由でディスプレーに出力し、キーボードとマウスでマルチウィンドウで快適に作業できるみたいな感じになってくると、パソコンを捨てられて、今回のiPad Air 2の標語である「世界は一枚で変わる。」みたいな状況になってくるのではないでしょうか。