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個性的なデザインに高音質を詰め込んだ注目機種

生々しい声と自然な空間、「HD-DAC1」の秀逸な音を聴く

2014年10月11日 17時00分更新

文● 編集部

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再生形式はオーソドックス、ただし不足はない

 内蔵するDACチップはシーラス・ロジックのCS4398。マランツ製プレーヤーでは2008年発表の「SA-15S2」あたりから最新の「SA-14S1」「NA8005」までエントリ~中級クラスの製品に幅広く採用されているポピュラーなチップだ。10年ほど歴史のあるチップだがDSDはSACDの2.8MHzだけでなく、5.6MHzにも対応。オーディオの世界では、最新よりも使い慣れたチップのほうが優れた結果に結びつくことが多いので、安心感にもつながるはず。

中央にソース表示ができる液晶ディスプレー、左右に入力切替(左)とボリューム調整(右)用の大型のつまみを置いた独特のデザイン。存在感があり、個性も主張している。

 ハイレゾ再生機能としては、PCMが192kHz/24bit、すでに書いたようにDSDが5.6MHzまで対応。USB DAC用の背面USB-B端子以外にも、同軸1系統/光2系統のデジタル入力、3.5mmピンジャックによるアナログ入力、そしてiPodデジタル接続ができるフロントUSB-A端子を持つ。最新機種では384kHz/32bitのPCMや11.2MHzのDSDなどを扱える機種もちらほら出ているが、最新のUSB DACとしてオーソドックスな線は押さえており、必要十分だろう。そもそも音源がほとんどなく、機能があっても活用できない面もある。

背面端子。デジタル系の入力は左上に4系統。アナログ系の出力は左下に2系統用意されている。アナログ入力(AUX)は3.5mmジャックのみ。

 ヘッドフォンアンプが売りの製品だが、スピーカーでもハイレゾを楽しみたい層にとっては、2系統ある背面のアナログ出力(ともにRCAアンバランス)が可変出力に対応している点はうれしい。パワーアンプと直結した場合でもボリューム調整ができるからだ。小型のパワーアンプ+スピーカーの追加だけで、ミニマムだが高品位なPCオーディオシステムが組めてしまう。将来的にハイエンドシステムに組み込むことも視野に入れながら、いろいろとステップアップが楽しめる製品でもある。

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