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第六回 ロボットボイスでちゅうもくの声をさいげんしてみよう

人の声ってどう出るの? リトルビッツで発声をまねよう

2014年08月30日 12時00分更新

文● 四本淑三

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せいたいのかわりがオシレーター

 まず、ひとがしゃべることができるのは「声帯(せいたい)」がしんどうして、のどできょうめいするからだよ。

 この音には、オシレーターの波形「saw」を使うよ。

 これは「のこぎり波(のこぎりは)」とか「鋸歯状波(きょしじょうは)」と、日本語ではよばれているよ。この波形には、きほんしゅうはすうの「偶数倍音(ぐうすうばいおん)」と、「奇数倍音(きすうばいおん)」がふくまれているんだ。

 オシレーターのもうひとつの波形「square」は、「矩形波(くけいは)」とよばれていて、きほんしゅうはすうの奇数倍音だけで、できているんだ。偶数倍音はふくまない。

 つまり、sawのほうが、いろんな音のせいぶんが、ふくまれているということなんだ。そして、人の声の波形に、squareよりも近い。じっさいに鳴らしてみると、こんな感じだよ。

口の形はフィルターで調整

 人の声のせいぶんを調べてみると、おもしろいことがわかるんだ。人の声は、いくつものしゅうはすうのピークせいぶんでできているよ。

 しかも、そのピークは「あいうえお」といった音のちがいによって、それぞれパターンがちがうんだ。それを、人は言葉として、聞き分けているんだね。

 そのしゅうはすうのピークのことを、それぞれ「フォルマント」とよぶよ。

 むずかしいよね。でも、ぼくらは、いしきしないで、口の開き方などをかえることで、このフォルマントを、作っているんだ。すごいよね。

 このフォルマントは、フィルターを使って、まねできるよ。ほんかくてきにさいげんしようとすると、フィルターは1つじゃ足りないけど、ふんいきだけなら、1つでも十分だよ。

 オシレーターの後ろにフィルターをつなぐよ。そしてフォルマントっぽくするには、フィルターの「peak」をうまく調整するのがコツだよ。

 peakをじょじょに右に回していくと、ピーっと自己発振(じこはっしん)し始めるんだけど、その一歩手前くらいのところが、いちばんおいしいかな。音がにごるか、にごらないかくらいのところがいいと思うよ。

(次ページでは、「オシレーターでいろんな音の高さを出す」

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