せいたいのかわりがオシレーター
まず、ひとがしゃべることができるのは「声帯(せいたい)」がしんどうして、のどできょうめいするからだよ。
この音には、オシレーターの波形「saw」を使うよ。
これは「のこぎり波(のこぎりは)」とか「鋸歯状波(きょしじょうは)」と、日本語ではよばれているよ。この波形には、きほんしゅうはすうの「偶数倍音(ぐうすうばいおん)」と、「奇数倍音(きすうばいおん)」がふくまれているんだ。
オシレーターのもうひとつの波形「square」は、「矩形波(くけいは)」とよばれていて、きほんしゅうはすうの奇数倍音だけで、できているんだ。偶数倍音はふくまない。
つまり、sawのほうが、いろんな音のせいぶんが、ふくまれているということなんだ。そして、人の声の波形に、squareよりも近い。じっさいに鳴らしてみると、こんな感じだよ。
口の形はフィルターで調整
人の声のせいぶんを調べてみると、おもしろいことがわかるんだ。人の声は、いくつものしゅうはすうのピークせいぶんでできているよ。
しかも、そのピークは「あいうえお」といった音のちがいによって、それぞれパターンがちがうんだ。それを、人は言葉として、聞き分けているんだね。
そのしゅうはすうのピークのことを、それぞれ「フォルマント」とよぶよ。
むずかしいよね。でも、ぼくらは、いしきしないで、口の開き方などをかえることで、このフォルマントを、作っているんだ。すごいよね。
このフォルマントは、フィルターを使って、まねできるよ。ほんかくてきにさいげんしようとすると、フィルターは1つじゃ足りないけど、ふんいきだけなら、1つでも十分だよ。
オシレーターの後ろにフィルターをつなぐよ。そしてフォルマントっぽくするには、フィルターの「peak」をうまく調整するのがコツだよ。
peakをじょじょに右に回していくと、ピーっと自己発振(じこはっしん)し始めるんだけど、その一歩手前くらいのところが、いちばんおいしいかな。音がにごるか、にごらないかくらいのところがいいと思うよ。
(次ページでは、「オシレーターでいろんな音の高さを出す」)