Windowsユーザーにとって、エクスプローラーの使い勝手を上げることは日常的な作業効率を上げることになる。以前、エクスプローラーの使いこなしについては、本連載でも過去にも1度解説しているが、今回はさらに使い勝手を高める方法を解説する。
エクスプローラーの左側に
ナビゲーションウィンドウがわずらわしい
エクスプローラーの左側にあるナビゲーションウィンドウは、ドライブやフォルダ、ライブラリやお気に入りなどにダイレクトにアクセスするのに便利だが、その反面、ファイル表示領域が狭くなる、マウスでナビゲーションウィンドウをスクロールさせようとして、間違ってフォルダを移動させてしまうといった問題もある。
また、フォルダが深くなると、横スクロールやウィンドウフレームを拡大する必要などがあって、面倒が増してしまう。かといって、ナビゲーションウィンドウを完全にオフにしてしまうと、今度はフォルダなどへの移動が面倒になってしまう。
つまり、ナビゲーションウィンドウでフォルダを選んだら、勝手にオフになってくれればいいのに……と思うのだが、実はこれは可能だ。今回は、そういう使い方ができるようにしてみよう。
フォルダを選んだ後は
ナビゲーションウィンドウをオフにする方法がある
まず、エクスプローラーでナビゲーションウィンドウをオフにしておく。Windows 8.xならば、「表示」リボンの「ナビゲーションウィンドウ」で、Windows 7ならば、ツールバーの「整理」→「レイアウト」 で「ナビゲーションウィンドウ」のチェックをオフにする。以後、エクスプローラーを普通に開けば、ナビゲーションウィンドウが出なくなる。
次にデスクトップにショートカットを作成する。デスクトップで右クリックメニューを開き、「新規作成」→「ショートカット」を選ぶ。ウィザードが起動するので「項目の場所」に以下のコマンドを入れておく。
C:\Windows\explorer.exe /e
これは、エクスプローラーをナビゲーションウィンドウ付きで開くコマンドだ。なお、これで特定のパスを開きたい場合には、「/e」の後にカンマを置き、以下のように指定する。
C:\Windows\explorer.exe /e, C:\
この例では、Cドライブのルートフォルダが常に開くようになる。エクスプローラーでは、複数のオプションを指定する場合には、オプション間をカンマで区切る必要がある。エクスプローラーは開発された時期が早く、オプションなどに奇妙なスタイルが残ったままだ。これは、おそらく互換性を考えてのことだろう。 最後に適当に名前、たとえば、「ナビゲーションウィンドウ」などと名前を付けてウィザードを終了させる。このショートカットをそのまま使ってもいいが、タスクバーに登録するなら、アイコンを変更しておくといいだろう。作成したショートカットのプロパティを開き、アイコンの変更をクリックする。最初は、「このファイル内のアイコンを検索」でエクスプローラー自体が選択されているので、これを以下のファイルに変更する。
C:\Windows\System32\shell32.dll
ここに、いかにもナビゲーションウィンドウのようなアイコンがあるので、これにしておくといいだろう。もちろん、他のアイコンでもかまわない。
作成したショートカットをそのままタスクバー上へドラッグすると「タスクバーにピン留めする」と表示されるので、そこでボタンを離す。これでタスクバーに登録された。
作成したショートカットやタスクバーアイコンをクリックすると、ナビゲーションウィンドウ付きでエクスプローラーが開くが、そのあとでフォルダを選択すると、ナビゲーションウィンドウなしのウィンドウに切り替わる。ナビゲーションウィンドウで、フォルダやドライブの頭にある三角マークを使って、ツリーを開いていく間は、ナビゲーションウィンドウが表示されたままになる。必要なフォルダをツリーに表示したら、フォルダを選択するという使い方をすればいいわけだ。
(次ページでは、「特殊なフォルダを直接開くショートカットを作る」)
この連載の記事
-
第424回
PC
Windowsの基本機能であるクリップボードについてあらためて整理 -
第423回
PC
PowerShellの今を見る 2つあるPowerShellはどっち使えばいい? -
第422回
PC
Windows 11の目玉機能が早くも終了、Windows Subsystem for Android(WSA)を振り返る -
第421回
PC
進化しているPowerToys LANで接続したマシンでキーボード/マウス共有機能などが追加 -
第420回
PC
Windowsプレビュー版に搭載されたsudoを試す -
第419回
PC
Windows Insider Previewが変わって、今秋登場のWindows 11 Ver.24H2の新機能が見えてきた? -
第418回
PC
Windows 11のスマートフォン連携は新機能が追加されるなど、いまだ進化している -
第417回
PC
Windows 11のスマートフォン連携機能をあらためて使ってみる -
第416回
PC
Windowsセキュリティ(Defender)をコマンドラインで扱う -
第415回
PC
ConvertFrom-Stringを使って、テキストデータをテンプレートで読み込む -
第414回
スマホ
Windows Subsytem for Linux(WSL)が昨年9月のアップデートでファイアウォール対応になった - この連載の一覧へ