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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第362回

描写力がスゴイ! シグマ「dp2 Quattro」で撮る猫写真

2014年07月04日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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車の下でほげーっと丸くなってた猫を這いつくばって撮ってみた。こんななんてことない写真でも、ピントが合った箇所のキリッとした写りは伝わるかと思う(2014年7月 シグマ DP2 Quattro)

車の下でほげーっと丸くなってた猫を這いつくばって撮ってみた。こんななんてことない写真でも、ピントが合った箇所のキリッとした写りは伝わるかと思う(2014年7月 シグマ DP2 Quattro)

 2014年の夏は実にユニークで高性能なカメラが続々と登場して写真好きを喜ばせているのであるが、中でも極めつけはシグマの「dp2 Quattro」(dp2 クアトロ。以下、dp2Q)。

 見た目も中味も斬新なハイエンドのコンパクトカメラなのである。

薄いボディーに後ろに飛び出たグリップと、前に飛び出たレンズのバランスが絶妙でユニークな「dp2 Quattro」。レンズは45mm相当の単焦点でF2.8。非常に素直な画角で切り取れるのがいい

薄いボディーに後ろに飛び出たグリップと、前に飛び出たレンズのバランスが絶妙でユニークな「dp2 Quattro」。レンズは45mm相当の単焦点でF2.8。非常に素直な画角で切り取れるのがいい

 ズームも付いてないしボディーもでかいしお値段も安くない(実売価格11万円前後)。それでも、写真好きから注目を浴びているのは、その機能美ともいえるデザインと、シグマならではの精細な画質だ。

 ここで理屈を言ってもしょうが無いので、届いて数日しかなかったけど、なんとか撮った猫写真をどうぞ。

 まずは1枚目。

 dp2Qで最初に撮ったのが冒頭の写真だ。

 車の下で丸くなってる猫。夏は目立たない日陰を求めてこういうとこに隠れてることが多いのでいきなり這いつくばって撮るハメに。

 這いつくばるときはこんな風にカメラを持ちかえ、親指シャッターである。ボディーが超薄くてグリップ部が後ろに飛び出てるというユニークなデザインのdp2Qだが、親指シャッター時のおさまりもなかなかいいのである。

ローアングルで撮る時はこうやって持つのがお気に入り。レンズの先が太くなってるのはレンズフードを付けているから。不思議な形状だけど、使い慣れれば実に持ちやすくてハマるのが不思議

ローアングルで撮る時はこうやって持つのがお気に入り。レンズの先が太くなってるのはレンズフードを付けているから。不思議な形状だけど、使い慣れれば実に持ちやすくてハマるのが不思議

 やっぱ夏は日陰になる車の下に隠れてるヤツが多いよな、と思いつつ歩いてたら、駐車場なら車なんていなくてOKって猫に出会った。

 駐車スペースのど真ん中、そこに車が止まってたらちょうどボディーの真下でさぞやくつろげるだろうって場所にくつろいでる猫を発見。いざ車がここに止まったときのリハーサルをしているのだ。きっと。

 あまりにど真ん中にいたのが面白くて這いつくばって親指シャッターしてみたのがこちらだ。

よつんばいになって腕を地面に付けてギリギリのアングルで狙ってみた。猫も「なんかきたぞ」って顔でじろり。前後のボケ方もよし(2014年7月 シグマ DP2 Quattro)

よつんばいになって腕を地面に付けてギリギリのアングルで狙ってみた。猫も「なんかきたぞ」って顔でじろり。前後のボケ方もよし(2014年7月 シグマ DP2 Quattro)

 猫にぐぐっと寄って撮るとdp2Qの凄さがよりわかる。

 猫の毛の1本1本がピシッと描写されてるのだ。

 駐車場の片隅で通行人を観察してた猫を這いつくばって撮ったのがこちら。そっと近寄ったら、逃げずにいてくれてありがたい。

耳のカット跡でこのあたりの地域猫だなというのがわかる。こちらを気にも留めてない風だったので、このくらいまで寄らせてもらい、じっくりと目にピントを合わせて撮影(2014年7月 シグマ DP2 Quattro)

耳のカット跡でこのあたりの地域猫だなというのがわかる。こちらを気にも留めてない風だったので、このくらいまで寄らせてもらい、じっくりと目にピントを合わせて撮影(2014年7月 シグマ DP2 Quattro)

 このくらい寄ったら、ピントはしっかり目に合わせること。

 この猫の目元を等倍表示してみたのがこちらだ。

目元のアップ。毛の1本1本がちゃんと写っております

目元のアップ。毛の1本1本がちゃんと写っております

 毛の1本1本や瞳のディテールがピシッと写っているのがわかるかと思う。これがdp2Qの魅力のひとつなのだ。

(次ページに続く、「毛の1本1本まで撮れる描写力も魅力だが……」)

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