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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第367回

「dp2 Quattro」などで撮る、猛暑の中で寝転ぶ猫

2014年08月08日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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身体をぐでーっと投げ出して頭をもたれさせて怠惰感をかもし出すのが夏の猫のよさ。身体はくつろいでても目は人の往来を追っております(2014年7月 シグマ dp2 Quattro)

身体をぐでーっと投げ出して頭をもたれさせて怠惰感をかもし出すのが夏の猫のよさ。身体はくつろいでても目は人の往来を追っております(2014年7月 シグマ dp2 Quattro)

 2014年8月、夏も深まってまいりました。夏は猫散歩に一番向かない季節。こうも暑いと猫も早朝か夕方しか出てきてくれず、風通しがいい日陰を見つけてぐでーっとなったりへちゃーっとなったりしてるのだ。

 しかも、飼い猫だとエアコンの効いた室内から出てこないことも多くて、それもまた出会いを少し狭めている。まあ人間も猫も、家にこもっていては出会いも訪れませんもの。

 だからこそ、隙間に隠れてる猫を見つけてそっと撮るのが面白いわけで、今回は夏の猫特集。

 1枚目の冒頭写真は駅近くの狭い道路沿いでくつろいでた猫。ちょっとぐでーっとしてる様子がいい。

 夏の昼間、猫が隠れているのはまず日陰。

 ふと道を歩いてたら、空き地の奥にあるアパートの階段の下にひっそり寝てる猫を発見。近づかないようにそっと撮ってみた。

実は古いアパートの階段下は猫の好物。ときどきそこで休んでる姿が見られます。ほどよく日陰でほどよく涼しいのでしょう(2013年8月 オリンパス OM-D E-M5)

実は古いアパートの階段下は猫の好物。ときどきそこで休んでる姿が見られます。ほどよく日陰でほどよく涼しいのでしょう(2013年8月 オリンパス OM-D E-M5)

 猫は狭い場所が好き。確かにここなら風が通るうえ、階段と壁に囲まれてほどよい広さでいいかも。

 暑い日の猫は思わぬところに隠れているのが面白いわけで、街歩きをしてるときに見かけた猫を2匹お見せしよう。

 まずは細長いひさしの下。望遠で寄っちゃったので写真を撮ってもわかりづらいけど、勝手口っぽいドアの上にちょっとした段差があって、その上に猫が出てたのだ。

 なぜここにいたかというと、扉のさらに上にもうちょっと長いひさしがついてて、そこがちょうど日陰になるから。きっとお気に入りの場所なんだろうなと思う。

 大勢で街歩きをしてるとき、先頭の人が見つけて「おぎくぼさんおぎくぼさん」と呼ぶので何だろうと行ってみたら、猫が寝てたのでした。

たぶん、20cmくらいしかないんだけど、そのスペースにびよんと縦に伸びてくつろいでた猫。丸くなるほどのスペースもなさげだが、その上のひさしで日陰になるってのがポイントなのだろう(2014年6月 パナソニック DMC-GH4)

たぶん、20cmくらいしかないんだけど、そのスペースにびよんと縦に伸びてくつろいでた猫。丸くなるほどのスペースもなさげだが、その上のひさしで日陰になるってのがポイントなのだろう(2014年6月 パナソニック DMC-GH4)

 みんなに見つめられて起きちゃったけど、安全な場所だとわかってるので微動だにせず足もだらんと伸ばしたまま。

 もう1匹は四角い穴にきれいに収まっていたミケ系の猫。いやあ猫のためにあるようなサイズで気持ちよさそうに寝てました。

まるで猫のためにありそうな四角い穴。全部の穴で猫が寝てたら楽しかろうと思わざるを得ない。ミケの色合いが周りに合ってるのもよし。起こさないようにちょっと遠くから望遠で(2014年6月 パナソニック DMC-GH4)

まるで猫のためにありそうな四角い穴。全部の穴で猫が寝てたら楽しかろうと思わざるを得ない。ミケの色合いが周りに合ってるのもよし。起こさないようにちょっと遠くから望遠で(2014年6月 パナソニック DMC-GH4)

 日が傾いてきて、日陰ではなくなりつつあったのだけど、快適だったのでしょう。

 ちなみに望遠の写真だけだと、どんな場所かわからないよね、ってことで、引いた写真をどうぞ。

こんな風に自然観察用の穴が開いた壁なのであった。そーっと近づく子供の気配に目を覚ました瞬間、互いにこわごわ目を合わせてるのがいい。まあ、猫は基本的に子供が苦手なので、近づいてきたらすぐ逃げます(2014年6月 パナソニック DMC-GH4)

こんな風に自然観察用の穴が開いた壁なのであった。そーっと近づく子供の気配に目を覚ました瞬間、互いにこわごわ目を合わせてるのがいい。まあ、猫は基本的に子供が苦手なので、近づいてきたらすぐ逃げます(2014年6月 パナソニック DMC-GH4)

 実はここ、野鳥観察用スペースで、この穴から奥の自然観察園を観察するのだ。人間が野鳥から隠れて双眼鏡でのぞいたり、カメラの望遠レンズでのぞいたりするのですな。

 それが猫にはぴったりのサイズだったというわけ。野鳥観察は早朝が基本なので、午後はのぞく人もおらず、猫ものんびりできたのだ……我々が到着するまでは。

(次ページに続く、「こんなところで発見! な猫2匹」)

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