
4Kディスプレー「P2815Q」
デルの28インチ4Kディスプレー「P2815Q」は、直販価格6万9979円(税込、送料込)とコストパフォーマンスに優れた大型ディスプレーだ。前回の記事ではスペックを中心に紹介したが、今回は実際にPCと接続し、ディスプレーとしての品質をチェックしていく。テストに使用したのは、デルのモバイルワークステーション「Precision M3800」。OSはWindows 7で、Mini DisplayPortから出力している。
使い勝手は良好
4Kディスプレーを接続した際は、そのまま4K解像度(P2815Qの場合は3840×2160ドット)で出力するとアイコンや文字が小さくて使いにくい。P2815Qも100%表示にすると、デスクトップアイコンの幅が1cm以下となり、通知領域の文字なども細かく見にくいものになってしまう。操作しやすさを求めるなら、150%程度の拡大表示が必要だ。
OSの設定を拡大表示にしていても、一部のソフトではドットバイドットの表示に自動で対応する。たとえばアドビ システムズのPhotoshopやPremiereがそうだ。そのため、高解像度で撮影した写真やフルHDの動画編集などもドットバイドットで表示し、細かくチェックできる。
画素密度は157ppiで、よほど画面に近づいてチェックしなければドット感を感じない。ウェブサイトの文字表示なども滑らかで、ノングレア液晶と相まって、目の疲れを感じさせない。
30Hzのリフレッシュレートは弱点か?
P2815Qの弱点と考えられるのが、最大解像度でのリフレッシュレートが一般的な60Hzではなく30Hzと半分になっていること。そこでBlu-rayを再生してみたが特にチラつきなどはあまり感じず、リフレッシュレートが30Hzであることを弱点だとは思わなかった。
お詫びと訂正:初出時、リフレッシュレートの単位に誤りがあったので、修正しました。(2014年6月11日)
視野角に関しては、普通の姿勢で見るには問題ない。ただ28インチと画面が大きいため、ディスプレーからの距離を2mほど離した状態で視聴した場合、姿勢を変えると目線から遠くなる部分が色あせてしまったり、色の反転が見られたりした。このためテレビのような使い方ではなく、デスクに置いて使用するビジネス向けディスプレーとしての使い方がメインとなるだろう。
筆者は同じくデルの24インチIPS液晶を採用した「UP2414Q」を使用しているが、こちらもPCの出力が30Hzまでしか対応していないため、動画再生でのちらつきに関してはあまり差がないように思える。発色や視野角に関してはUP2414Qに軍配が上がるが、それは両ディスプレーを並べて比較した際の感想だ。P2815Qを単体で見れば、写真や動画の編集にも問題なく使える。
自動でプリセットモードを変更
プリセットモードは「標準」、「マルチメディア」、「ムービー」、「ゲーム」、「テキスト」、「暖色」、「寒色」、「ユーザーカラー」の8種類。それぞれの使用に最適な明るさや色温度に設定されており、本体のボタンから切り替えられる。また「Dell ディスプレイマネージャ」をインストールすると、使用するソフトごとに自動でプリセット変更する機能も利用できる。面倒な作業要らずで使いやすい。
画質のクオリティーは十分で、普段使いに便利な機能を装備するP2815Q。手頃な価格で大画面の高解像度ディスプレーが欲しいユーザーにはオススメだ。
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