このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

業界人の《ことば》から 第87回

日本流の経営手法創出に乗り出すセールスフォース・ドットコム

2014年05月01日 09時00分更新

文● 大河原克行

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

今回のことば

「世界で最もイノベーティブな企業に参加できたことは光栄なこと」(セールスフォース・ドットコム 代表取締役会長兼最高経営責任者の小出伸一氏)

セールスフォース・ドットコムの代表取締役会長兼CEOに日本HP前社長が就任

 セールスフォース・ドットコムの代表取締役会長兼最高経営責任者に、日本ヒューレット・パッカード前社長の小出伸一氏が就任した。

セールスフォース・ドットコムの代表取締役会長兼最高経営責任者(CEO)の小出伸一氏

 社長就任会見で、小出氏は、「世界で最もイノベーティブな企業に参加できたことは光栄なことだと思っている。私にとっては、『第2ステージ』。新たなデマンドを作り、日本のIT産業の貢献につなげたい」と切り出した。

 小出氏が、「最もイノベーティブな企業」、「第2ステージ」と語る理由は、セールスフォース・ドットコムの企業姿勢によるものだと同氏は語る。

 「セールスフォース・ドットコムが目指しているのは、ITの新たなデマンドをクリエイションすること。顧客の成功にフォーカスし、顧客にイノベーションを与え、顧客とともに成長をしていく。こうした企業はほかにはない。これは私と同じ思想であり、同じ理念である。これから重要になるのは、マーケットシェアの奪い合いではなくて、新たな世界を提案すること。これが、これからのIT業界に求められていることだ」とする。

 小出氏が入社して驚いたのが、セールスフォース・ドットコムには、人事(ヒューマンリソース)部門という呼び方がないということだったという。

 「セールスフォース・ドットコムでは、この部門をエンプロイー・サクセス(社員の成功)という呼び方をしている。社員一人一人が輝き、社員の成功を支援する企業であることを感じた」

 米フォーチュン誌によると、米セールスフォース・ドットコムは、働きがいのある企業として7位に選ばれている。「日本法人も、より魅力的な会社にし、社員が生き生きと働く企業を目指したい」との姿勢をみせる。

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

アスキー・ビジネスセレクション

ASCII.jp ビジネスヘッドライン

ピックアップ