このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

Dreamforce 2014における最大の目玉「Wave」の正体を探る

意思決定を現場に持ち出せ!セールスフォース「Wave」の真価

2014年10月23日 07時30分更新

文● 大河原克行

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 米セールスフォース・ドットコムが米サンフランシスコで開催した「Dreamforce 2014」における最大の目玉は、「Wave」であったといえよう。ここではWaveの概要はもちろん、他社に比べた差別化やビジネスにもたらすインパクトについて見ていく。

ビーチ・ボーイズの「Catch a Wave」で盛り上げる

 Waveは、新たに発表されたSalesforce Analytics Cloudのプラットフォームで、すべてのビジネスユーザー向けにデザインされた初のクラウドアナリティクス・プラットフォームと位置づけられる。

 「誰もが、あらゆるデバイスから簡単にデータを探索し、これまで見えなかった新しい知見を明らかにするとともに、アクションを起こすことが可能になる。また、企業はセールス、サービス、マーケティングのアナリティクスを短時間で展開でき、任意のデータソースを使用したモバイルアナリティクスのカスタムアプリケーションにより、すべてのユーザーがどこにいても質の高い意思決定を下せる環境を提供できるのが特徴」とする。

 Dreamforce 2014では、米セールスフォース・ドットコムのマーク・ベニオフ会長兼CEOの基調講演において、ザ・ビーチボーイズが登場。「Catch a Wave」などの往年のヒット曲を演奏して、Waveの発表を演出してみせた。また、Waveの製品化をリードした米セールスフォース・ドットコム プロダクツ担当プレジデントのアレックス・デイトン(Alex Dayon)氏は、Salesforce Analytics Cloudの機能を紹介。会場の参加者に向けて、「みなさんは、この波(=Wave)に乗ってくれるか!」と呼びかけ、Waveの名称をより印象深いものとした。

米セールスフォース・ドットコム プロダクツ担当プレジデントのアレックス・デイトン氏

 同社によると、プロジェクトWaveは2年前からスタート。ダッシュボードに表示されるグラフを自由に変更することができるのが視覚的な特徴。その変更する際の動き方が波(Wave)に似ていることから命名されたと説明する。

モバイル時代に対応した唯一のアナリスティックを謳う

 米セールスフォース・ドットコムのAnalytics Cloud担当SVP&GMのキース・ビグロウ(Keith Biglow)氏は、「セールスフォース・ドットコムが15年前にCRM市場に参入した際には、4社のレガシー企業があり、それらの企業が50%のシェアを占めていた。だが、その世界を大きく変えてきたのがセールスフォース・ドットコム。現在のアナリティクス市場をみると、やはり4社が市場を独占している状況にある。セールスフォース・ドットコムは、今度は、この市場を大きく変えていくことになる」と自信をみせる。

米セールスフォース・ドットコムのAnalytics Cloud担当SVP&GMのキース・ビグロウ氏

 その自信の背景にあるのは、モバイル時代に対応した唯一のアナリティクスプラットフォームであるという自負があるからだ。「いまのレガシーなBIシステムは、私が16歳のころに買った、まったくコンピュータが搭載されていないクルマをもとにしてデザインしているようなものである。つまり、シンプルな構造型データをもとにしている。それに対して、Waveは、平均4台のコンピュータが搭載され、最新のエンターテイメントシステムが搭載され、故障の予知までしてくれる現在のクルマの世界をベースにデザインしたものといえる。過去のアナリティクスツールとは、それだけの差がある」と比喩してみせる。

 ベニオフ会長兼CEOも、「過去2年間に世の中の90%のデータが生成され、2020年には、構造データは現在の20倍、非構造データは現在の50倍に膨れ上がる。多くの企業は、データを蓄積しているが、それをどう使えばいいのかがわからないという実態がある」と前置き。「マイクロソフトやオラクル、SAPはデータを解析するための技術を用意しているが、これはいまの世界が生まれる前に開発された古い技術である。データの扱い方についてのブレークスルーが必要である。モバイル、ソーシャル、クラウドといったものを組み合わせて、データを蓄積するところから、利用するところまでをカバーしなくてはならない。われわれに必要なのは、それを変えるための大きな波である」とWaveを位置づけた。

(次ページ、Waveのエコシステムで活躍の場を得たアピリオの例)


 

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

最新記事
最新記事

アスキー・ビジネスセレクション

ASCII.jp ビジネスヘッドライン

ピックアップ