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高橋暁子の「意外と知らない!? 業界ランキング」 第8回

2位GyaO!と3位ニコニコ動画の訪問者数を足してもYouTubeには及ばない

圧倒的存在のYouTubeを追うGyaO!、ニコニコ動画

2014年03月10日 09時00分更新

文● 高橋暁子

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 『そういえば、あの業界のシェアは結局どこが一番多いんだっけ……?』
 そんな疑問を抱いたことがあるすべてのビジネスマンに捧ぐ連載。仕事でも利用できる業界ランキングや業界地図を私、高橋暁子が手っ取り早く紹介します。

著者紹介:高橋暁子

 ITジャーナリスト、コンサルタント。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、企業などのコンサルタント、講演、セミナーなどを手がける。小学校教員、編集者を経て現在に至る。最新刊『スマホ×ソーシャルで儲かる会社に変わる本』の他、『Facebook×Twitterで儲かる会社に変わる本』『図解 一目でわかるITプラットフォーム』(以上、日本実業出版社)、『ネット業界 儲けのカラクリ』(中経出版)など著作多数。http://akiakatsuki.com/ Twitterアカウントは@akiakatsuki

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情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書(平成24年/総務省調べ)より抜粋

圧倒的存在のYouTubeを追うのは
GyaO!、ニコニコ動画、Hulu?

 YouTube、ニコニコ動画、GyaO!、Hulu……あなたにとっての動画サイトとは何だろう。スマホで見たり、好きな音楽PVを眺めたり、映画や見逃したテレビ番組を見たり、最早、動画サイト、動画共有サービスはいつも我々の隣にある存在だ。

 サイバー・バズ ソーシャルメディア研究所調べ(2010年11月)によると、一番利用頻度の高いソーシャルメディアは「YouTube」であるという。YouTubeはすべての年代において70%以上の人が利用されるメディアとなっており、動画共有サービスの代名詞ともなっている。

 また先日は、日テレがHuluの日本市場向け事業を取得して話題となった。Huluが自力での会員獲得は難しいと判断したためと言われている。現在におけるYouTubeの利用状況はどうなっているのか。他の動画サイトのシェアと共に米国の現状までを見ていこう。

テレビ VS 動画共有サイトの現状

 動画共有サービスのせいでテレビの視聴時間が減っていると言われている。実際はどうなのだろうか。

 総務省による、「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」(平成24年)で、テレビとネット系動画(動画共有サイト)とDVD・ビデオ系動画という動画系メディアの視聴時間を比較してみよう。

情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書(平成24年/総務省調べ)より抜粋

 全年代における平均利用時間は、テレビ系動画は200.8分なのに対し、ネット系動画は6.8分、DVD・ビデオ系動画は3.9分となった。依然テレビ系動画の存在感は圧倒的であり、テレビ系動画:ネット系動画は約50:1という大き過ぎる開きがあるのだ。

 年代別に視聴の平均時間を比較すると、テレビ系動画の視聴時間は年代が上がるにつれて長くなり、60代が277.4分なのに対し、20代が135.1分、10代では112.6分と短くなっている。反対に、ネット系動画は若年層ほど視聴時間が長くなり、60代の0.9分、50代の2.5分に対し、20代は18.5分、10代では22.8分。10代のテレビ系動画視聴時間:ネット系動画視聴時間は5:1と、差が縮まっていることが分かる。

 次に、動画系メディアについて、行為者率と行為者平均時間を見てみよう。10代、20代のそれぞれ15.5%、18.4%がネット系動画を視聴しており、平均視聴時間についても、10代で147.6分、20代で100.4分となっている。また、10代の「ネット系動画視聴率」は「テレビ系動画視聴率」よりかなり少ないものの、視聴者の平均視聴時間で比較すると「テレビ系動画視聴」を上回っている。

 ネット系動画共有サービスは、主に10代、20代に使われており、利用する人はとても長く利用する傾向にあることが分かる。若年齢層のテレビ離れは確かに進んでいると言えそうだ。

情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書(平成24年/総務省調べ)より抜粋

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