デルのスタンダードなノートPC「Inspiron」の、11.6型ディスプレーを搭載したコンパクトモデルが「Inspiron 11 3000シリーズ」だ。デルのキーボードつきのノートPCスタイルな製品としては最小のディスプレーサイズで、これより小さい画面だと10型ディスプレー搭載のタブレットということになる。
小さいながらもタッチ対応ディスプレーを搭載しているから、Windows 8を直感的な使い方をしたい人にも向いている。今回はMicrosoft Officeを搭載しないモデルを試用してみた。
すっきりデザインのコンパクトマシン
トップカバーはシルバーを採用。光沢のないマットな質感で、さらさらと手触りもよい。指紋などの汚れも目立たず、扱いやすい印象だ。手前側の角を丸くとり、ヒンジ側は本体を軽く包むような形になっているが、3つの辺は直線的に作られている。おかげですっきりとシャープな印象だ。
底面側もトップカバーと同じくシルバーで仕上げられている。バッテリーの外れない構造で、通気口も底面についている。小さなマシンは排気が使用中の手にあたることが多いが、これならそういう心配はいらない。
本体サイズは約幅300×奥行201.5×高さ21.2mmで、重量は約1.43kg。薄型・軽量を突き詰めたようなモデルと比較すればそこそこ厚くて重いという印象になるだろうが、4万9980円という手頃な価格で購入できるコンパクトマシンだと考えればがんばっている。実際に持ってみると本体が小さいこともあり、なかなか持ちやすい。全体的にしっかりした感触で、あまり持ち運びに気をつかわなくて済みそうだ。
小さなマシンでのタッチパネルは意外と便利
「Inspiron 11 3000シリーズ」のキーボードはアイソレーションタイプを採用している。角が大きめにとられているおかげで、ころころと可愛らしい印象のキーだ。配列に変形はない。タッチパッドはボタン一体型で、本体サイズに対しては比較的大きめのものを搭載している。
ディスプレーは1366×768ドットだ。ヒンジがゆるすぎてタッチするだけで画面が大きく揺れるというようなことはなく、快適にタッチ操作可能だ。
指を使ってのタッチ操作は、本来ある程度の画面サイズがないと使いづらい。アイコンなどが小さく表示されるものを狙っての操作は、手元で使うスマートフォンなどよりもしづらいからだ。しかし11.6型クラスまで小さくなると、今度はタッチパッドの小ささが問題になる。
小さなタッチパッドでは画面の対角にあるようなものへポインタを移動させての操作はしづらい。だからといってマウスを持ち歩くのでは、持ち運ぶものが多くなってしまう。そこで、細かい操作にはタッチパッド、大きく移動するような操作にはタッチディスプレー、と使い分けるわけだ。小さなマシンでもゆったりと座った姿勢で使いたいという人にもタッチ操作は向いている。
試用機の主なスペック | |
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CPU | Celeron 2955U(1.40GHz) |
メモリ | 2GB |
グラフィックス | インテルHDグラフィックス |
ストレージ | 500GB HDD |
通信機能 | 100BASE-TX、IEEE902.11 b/g/n |
インターフェイス | USB 3.0端子×1、USB2.0端子×2、HDMI端子 |
カードスロット | マルチメディアカードリーダー |
本体サイズ/重量 | 約幅300×奥行201.5×高さ21.2mm/約1.43kg |
OS | Windows 8 |