デルの17.3型ノートPC「Inspiron 17 7000」。前回は、アルミ削りだしが美しい筐体周りをチェックしたが、続いては性能を測ってみよう。今回の試用機の構成は、CPUにIntel Core i7-4500Uを採用し、16GBのメモリと1TBのHDDを組み合わせたものだ。グラフィックス機能としてNVIDIA GeForce GT 750Mを搭載している。「Inspiron 17 7000」にはCore i5-4200Uを搭載したベースモデルも用意されているから、シリーズ内では上位モデルの構成だ。OSはWindows 8を搭載している。この構成でベンチマークによる性能評価を実施した。
ゲームにも対応できる実力十分なクリエイティブマシン
Windows 8の快適さの指標となる「Windowsエクスペリエンスインデックス」の一番低いサブスコアは「プライマリ ハードディスク」の値「5.9」となった。これはHDDとしては標準的なスコアであり、特に悪いというわけではない。「プロセッサ」の値が「6.9」、「メモリ」の値が「7.6」、「グラフィックス」と「ゲーム用グラフィックス」の値が「6.4」と、他が好成績なのだ。
NVIDIA GeForceシリーズでは、ゲームに特化しているのが「GeForce GTX」シリーズだ。「Inspiron 17 7000」が採用するNVIDIA GeForce GT 750Mは最新のゲームでのパフォーマンスを追求するのではなく、映像鑑賞も含めて全体的に快適でありたいという場合の選択肢だが、ノート向けの「GeForce GT」シリーズとしてはトップクラスのものとなる。PCの総合的なパワーを判断する「PCMark 8」の結果は良好で、3D性能を計測するベンチマーク「3DMark」の成績も悪くない。
ゲーミングマシンではないが、「FINAL FANTASY XIV: A Realm Reborm ベンチマーク キャラクター編」を3品質で実施してみた。「最高品質」では「やや快適」に留まったが、「高品質(ノートPC)」では「快適」となり、「標準品質(ノートPC)」では「とても快適」になった。このマシンの実力が十分なことがわかる。
「Inspiron 17 7000」のバッテリーについては「BBench」で計測した。電源オプションを高パフォーマンスに設定し、無線LAN機能もオンにした状態での実施したところ2時間4分3秒使うことができた。モバイルするタイプのマシンでないことを考えると十分な駆動時間といえるだろう。
「Inspiron 17 7000」は、実際に使っていても、キビキビとした動きで非常に快適だ。クリエイター向けのGPUとしてはNVIDIA Quadroシリーズがあるが、こちらは完全にプロ向けであり、ゲームへの適正も低いので、個人での映像制作ならばこの構成の方が扱いやすいだろう。映像制作や写真加工等とともにゲームでも遊びたい、というようなユーザーにもぴったりだ。
試用した「Inspiron 17 7000」の主なスペック | |
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CPU | Intel Core i7-4500U(3.0GHz) |
グラフィックス | GeForce GT 750M |
ディスプレー | 17.3インチタッチパネル液晶(1920×1080ドット) |
メモリ | 16GB |
ストレージ | 1TB HDD |
通信機能 | 1000BASE-T、IEEE802.11 a/b/g/n、Bluetooth 4.0 |
光学式ドライブ | トレイロード式DVDスーパーマルチドライブ |
インターフェイス | USB3.0端子×4、HDMI端子×1 |
カードスロット | マルチメディアカードスロット |
本体サイズ/重量 | 約幅412.4×奥行269.4×高さ25.4mm/3.29kg |
OS | Windows 8 |