前回紹介したように、最新の薄型テレビはフルHDでも画質の総合力を高め、4Kテレビに迫る表現力を獲得してきた。
フルHDテレビで4Kに近い画質を! という動きは、Blu-ray Discレコーダーでも起きてきている。映画業界では4K制作の映画がどんどん増えてきており、ソフト自体の質も上がってきている。そんなクオリティーの高い4K素材のBDソフトで、元の4K映像に迫る画質を再現するための新技術が数多く盛り込まれているのだ。
つまり、テレビは今使っているものをそのまま使用するとしても、最新のBDレコを組み合わせることで、4Kを素材としたBDソフトの再生画質はもちろん、一般的なBDソフトや地デジなどの映像もグレードアップできることになる(両方を最新にすれば、さらに万全だ)。今回はそんな最新BDレコーダーの高画質技術を中心に紹介していく。
「4Kテレビモード」を搭載!
使い勝手もさらに充実したソニー「BDZ-ET2100」
ソニーの注目モデルは、3チューナー搭載で2TB HDD内蔵の「BDZ-ET2100」(実売価格 11万円前後)となる。そのほかのラインナップは、3チューナーで1TB HDD搭載の「BDZ-ET1100」(実売価格9万円前後)、2チューナーでHDD容量1TBの「BDZ-EW1100」(同7万5000円前後)、2チューナーでHDD容量500GBの「BDZ-EW510」(同6万5000円前後)、シングルチューナーでHDD容量500GBの「BDZ-E510」(同5万5000円前後)となる。
ちなみに、最上位モデルに「BDZ-EX3000」(HDD容量3TB 実売価格 23万1200円)があるが、これは昨年モデルからの継続。4Kアップコンバート機能をはじめ、画質・音質にこだわった作りは今でも一級の出来。より高画質・高音質を求める人のためのモデルだ。
BDZ-ET2100は、薄型・スリムなデザインに加え、前面や側面を斜めにした新デザインを採用。本体の上部にある電源およびディスク開閉ボタンも斜めのカットされた三角形になっており、より洗練されたフォルムになっている。
1系統のHDMI出力やビデオ入力、増設HDD用のUSB端子など、基本的な装備は一般的なものとなっているが、無線LANも内蔵するなど、必要十分な備えだ。
BDZ-ET2100の大きなポイントは、新開発の高画質回路「CREAS 5」を搭載していること。映像信号処理が最上位モデルで採用される「CREAS PRO」と同じく16bit処理となり、より緻密な映像再現を可能にしている。液晶テレビやプロジェクターといった組み合わせる表示装置に合わせた画質を選べる「モニター別画質モード」として、新たに「4Kテレビ」を搭載する。
これは、BDZ-ET2100が備える画質調整機能をプリセットしたもので、4Kテレビに合わせてディテールの再現性などを高める。4Kアップコンバート出力というわけではないので、フルHDテレビとの組み合わせで使っても問題ない。
より精細感やディテールをしっかりと再現できるモードというわけで、4Kテレビに近い映像を楽しむには有効なモードと言える。画質のよいテレビ放送やBDソフトの再生時などで使えば、ソフトの持ち味をさらに引き出せるだろう。
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