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デジタルの最先端を知る、CEATEC 2013 第9回

「95%低減」の超消費電流温度センサーも

これからのPC・ITライフを支えるSIIの省電力モジュール

2013年10月03日 16時35分更新

文● 貝塚怜/ASCII.jp編集部

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 モジュールなど小型部品の開発・製造で知られるセンコーインスツル。CEATEC JAPAN 2013では「超小型エネルギーソリューション」をテーマに、超小型・低消費電力のICチップを出展していた。

これからのICは「超低消費電力」がポイント

 まず目に付いたのが「ホールIC」と呼ばれる装置。「回転」「開閉」「スライド」といった動きに合わせて、磁界の流れを検知する。

 PCの蓋を開ければディスプレーが点き、閉じれば消える。あるいはコンバーチブルPCをスライドさせるとディスプレーが勝手に点く。これらのギミックを実現する重要な装置だ。開閉・スライド検知に利用する「S-5712」の消費電流は1.4μA。同社の従来品に比べ、40%程度低減しているという。

 続いては「温度センサ」の「S-5844A」と「S-5855A」。名の通り温度を検知するもので、主に冷却ファンなどの制御に用いる。S-5855Aは5℃刻み、S-5844Aは2.5℃刻みで温度を設定可能だ。消費電流は0.18μA。同社の従来品に比べて、なんと約95%も低減しているとのこと。

 驚いたのは、「S-5470」という光検出IC。「ZeroPower光検出IC」と銘打たれたこのICは、名の通りほとんど電流を消費しない。待機時では1nA(10億分の1A)以下だという。

 S-5470の応用例として、握ると自動的に電源が入り、離すと消えるというマウスが展示されていた。マウスの中央と左側面に光検知用のLEDを搭載し、両LEDの明暗差をS-5470で読み取るという仕組みだ。

 半導体事業のアジア営業リーダーを務める方氏は、「あくまでサンプル品ですが、実際にこういったものが製品化されれば、とても便利に使えると思います」と語っていた。

「スマートウォッチ」への搭載が期待される
バッテリーとワイヤレス給電モジュール

 新開発のリチウムイオン充電池は、驚きの小ささで来場者の目を引いていた。「SEL360819NB」は、約幅8.2×奥行き21.5mmという超小型設計ながら、容量は公称で約34mAh。スマートウォッチやヘッドセットへの搭載が期待される。

 開発中のワイヤレス給電モジュールは、300mAh以下のリチウムイオン電池を対象としたもの。送電側コイル約21mm、受電側約幅8×奥行き21×高さ7.8mmの超小型ながら、電力を高効率で伝送するという。こちらもスマートウォッチやヘッドセットに加えて、補聴器などへの搭載を想定している。

 最近ではNexus 7の新モデルへの搭載が話題のワイヤレス給電だが、同社のモジュールが完成すれば、ますます多くの製品への搭載が期待できそうだ。

 現代に生きる多くの人々が、ほぼ毎日触れているPCやスマートフォン、その他のガジェット類。使っていて意識することは少ないかもしれないが、実体は「部品の集合体」だ。「小型化・薄型化に成功」「大幅な低消費電力化を実現」という宣伝文句も、端末を成すモジュールやプロセッサー、その他の部品の小型化・低消費電力化が先にあってこそ。

 目で見て分かりやすい進歩・進化の前に、目に見えないところで革新が起きている。展示品を触りながら、そんなことを強く意識させられた。

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