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ほかの高級カナル型ヘッドホンに比べ選ぶポイントはどこか

3万円は高い? BOSE初のインイヤー型NCヘッドホンを試す

2013年08月17日 14時00分更新

文● 四本淑三 撮影●篠原孝志

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インイヤー型としても出色の出来

 QC20のイヤホン本体は、同社のインイヤー型「IE2 audio headphones」「MIE2 mobile headset」のラインを受け継ぐデザイン。これらのインイヤー型には「StayHearチップ」と呼ばれる独特の形をしたイヤーチップが付くが、いずれもイヤーチップが耳孔に入る構造で、いわゆる「カナル型(耳栓型)」と考えていい。

アウターハウジングはBOSEの既存インイヤー型と同じイメージのデザイン

 QC20のイヤーチップも既存モデルと同じように見えるが、実はQC20専用品として設計された「StayHear+チップ」に更新されている。装着感は既存のインイヤー型をそのまま受け継いでいるが、このイヤーチップはQC20以外の既存機種とは互換性がない。

 StayHear+チップは、トレード・オフの関係にあるはずの装着快適性と遮音性が、高いところでバランスしているのが美点。遮音性の高いイヤーチップは、耳孔に圧着させるため、装着に手間がかかり、違和感も伴うのだ。

 StayHear+チップは「ウイング」と呼ばれる、クリオネの翼足のような突起が耳のくぼみに当たり、ハウジング本体を上手く固定するのがポイント。他のカナル型のイヤーチップのように、イヤーチップ自体の反発力だけで耳孔に固定するという発想ではないのだ。

「StayHear+チップ」はシリコン製で、S/M/Lの3サイズが付属。チップの出っ張り(ウィング部分)が耳上部のくぼみに当たって、ハウジングを支持する構造

 ただし、一般的なカナル型のイヤーチップに比較すると、耳に接触する面積が広く、当然通気性もないので、夏はやや熱を持ったように感じる。そして、SHUREなどの低反発ウレタン素材のイヤーチップや、Etymotic Researchの三段式のイヤーチップなど、最強クラスの遮音性を持つイヤーチップと比較すれば、やはりStayHear+チップは敵わない。

 その敵わないところをカバーしてしまうのが、QC20のノイズキャンセリング回路なのだ。

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