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経験者は3割、ネットの食材宅配は普及する?

2013年07月18日 07時01分更新

文● 加藤宏之(HEW)/アスキークラウド

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 食品や日用品などをインターネット経由で購入して宅配してもらえるネットスーパー。流通大手のイオンやイトーヨーカドーをはじめ、ネット業界でも楽天などが展開しているが、実際にはどの程度普及しているのか――通販カタログのニッセンが調査結果を公表した。

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購入している(購入した)一番の理由

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購入しない一番の理由

 30~40代の女性1400人を対象に6月19日~26日に実施した「食材宅配サービスに関する意思調査」によると、インターネット食材宅配サービスを利用した経験者のうち、3人に2人の高い割合でリピーターとなっていることがわかった。しかし、利用経験者は3人に1人で、「まずは一度でも利用してもらうこと」がネットスーパー事業普及のカギを握っているようだ。

 未経験者のうち、「宅配サービスを知らなかった」と回答したのはわずか0.7%にすぎず、サービスの認知度は決して低くなく、むしろ高い。そこで、未経験者に利用してこなかった理由を尋ねると、「現物を見て購入したい」(48.8%)が断トツで挙げられ、ほかは「送料・宅配手数料などが高い」(16.9%)や「食材の価格が高い」(16.7%)、「欲しいと思う食品がない」(3.6%)が順に続く。

 経験者に利用した理由を挙げてもらうと、「重いもの、かさばるものを宅配してくれて便利だから」(29.5%)や「時間を気にせず購入できる」(9%)、「スーパーに行く時間がない」(5.7%)、「献立に悩まずにすむ」(2.4%)と、全体の半数近くが同サービスの利便性を重視。ほかに「価格・送料が安い」(18.1%)や「安全な食材を食べたい」(13.6%)という理由も挙げられた。

 両者の理由を見比べると、利用した理由で「食材の安全性」が挙がったにもかかわらず、「現物を見たい」という理由で利用しない人が多い点から、品質の安心感や信頼性をどう理解してもらうかが大きなカギ。また、「安いから利用する」の一方で「高いから利用しない」とコストの面でも意見が対立しており、いかにして安いと感じてもらえるかも普及のポイントとなるようだ。

 未経験者のうち、今後利用してみたいと回答したのは20.4%だが、わからないという回答が58.2%と半数以上が迷っている。利用するメリットを伝えることができれば、利用者数を拡大できるチャンスは大いにある。

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