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ツイッター効果をニッセン、ファミマの協力で可視化

2013年04月01日 16時00分更新

文● 加藤宏之(HEW)/アスキークラウド

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 ツイッターの公式アカウントを開設し、商品・サービスのPRや顧客とのコミュニケーションなどに活用している企業は多い。しかし、フォロワーの数をはじめ、RT数やリプライ数などといったエンゲージメント率(反応率)が、実際にマーケティング効果へと結びついているかはなかなか把握できない。このたび、この効果を可視化した事例がトライバルメディアハウスから公表された。

 同社は、ツイッタージャパンとニッセン、ファミリーマートの協力のもと、ツイッター公式アカウントのマーケティング効果を測定するKGI(Key Goal Indicator:重要目標評価指標)調査を実施した。ニッセンとファミリーマートのツイッター公式アカウントを対象に、フォロワーと非フォロワーへの調査を行うと、「ブランド名の想起率」「好意度」「利用(購入)意向」の3項目でいずれも、非フォロワーよりもフォロワーのほうが高いことがわかった。

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フォロワーと非フォロワーの比較(KGI分析)

 具体的に見てみると、ニッセンは、「ブランド名の想起率」が非フォロワー11%に対してフォロワー39%(以下も非フォロワー:フォロワー)、「好意度」が24%:83%、「利用(購入)意向」が20%:80%となった。ファミリーマートも、「ブランド名の想起率」が15%:50%、「好意度」が56%:89%、「利用(購入)意向」が67%:90%で、両社ともフォロワーに多くの優良顧客が含まれていることが明らかとなった。

 また、公式アカウントにフォローした理由でトップ3に挙がったのが、ニッセンは「ツイートの内容が楽しいから」(77.9%)、「プレゼントやキャンペーン依頼などのお得な情報を得るため」(26%)、「ニッセンが好きだから」(21%)。ファミリーマートでは「プレゼントやキャンペーン依頼などのお得な情報を得るため」(76.2%)、「ファミリーマートが好きだから」(43%)、「有益な情報を得られるから」(37.7%)となった。

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公式アカウントをフォローした理由

 加えて、ニッセンやファミリーマートが好きという理由でフォロワーとなったユーザーと、それ以外の理由でフォロワーとなったユーザーに意識・態度の変容を尋ねると、「ニッセンに対する親近感が増した」のは、好きという理由のフォロワーが82.6%で好き以外の理由のフォロワーが71.3%。「ニッセンオンラインのサイトに訪問するようになった」のは、好きという理由のフォロワーが45.3%で好き以外の理由のフォロワーが34.3%。

 「ファミリーマートのキャンペーンに応募した」のは、好きという理由のフォロワーが46.7%で好き以外の理由のフォロワーが38.7%。「ファミリーマートで商品を購入する頻度が増した」のは、好きという理由のフォロワーが36.5%で好き以外の理由のフォロワーが19.8%となった。

 これらの結果から、もともと両社のブランドに好意を持っていた層はツイッターによってより積極的なファンとなり、好意を持っていなかったがツイッターを通じてファンになったという新たな層も獲得できたことがわかる。

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公式アカウントをフォローしたことによる意識・態度の変容

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