1台で3台分のニューデバイス
振り返ってみて驚かされるのは、いずれの形体でも、使用感が犠牲になっていないということだ。起こして使っているときはタッチ型デスクトップPCとして完成された使い心地だし、キーボードとマウスを繋げば、「デザインの良い昔ながらのPC」になる。
寝かせれば巨大なタブレット端末のように扱え、「一体型PC」であることを忘れてしまいそうになる。たった一台で、実に三役分の魅力を備えているのだ。
「MouseProシリーズ」のため、残念ながら購入できるのは、法人名義または個人事業主のみ。
一般消費者向けには販売されないが、もしも自宅にあれば、家族や友人と写真を眺めたり、音楽を大量に入れてジュークボックスのようにしたり、机上に寝かせて、旅行の計画を練ったりと、さまざまな使い方ができることだろう。
今後、同一コンセプトの家庭向けPCが増えてくると楽しいだろうな、と感じた。MousePro Aは、これまでのPCと、これからのPCとの中間にいるのかもしれない。
不思議な存在感を持つ漆黒の外装、彩度が高く美しい液晶、二カ所に設けられたスタンド、内蔵バッテリー、そしてWindows 8。普遍的なもの同士の組み合わせででき上がったのは、単なる一体型PCとはひと味違う、新しいデバイスだった。