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今がねらい目のGeForce GTX 680を限界オーバークロック

2012年10月06日 12時00分更新

文● 藤田 忠

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 今年も残すところ3ヵ月になったが、AMDの最新APUの「Trinity」や「Windows 8」の発売と話題に事欠かない自作PCパーツ。SSDの大暴落に、災害前の水準に戻った容量3TBのHDDなど、お財布の口がついつい緩んでしまう話題も多いが、PCゲーマーが気になるのは、やっぱりビデオカードだ。

ハイエンドユーザー向けビデオカード「GeForce GTX 680」のリファレンスモデル

 拡張パックが増え、より面白くなっている「Battlefield 3」を始め、「Battlefield 3」と同じ3Dエンジンを採用する11月1日(日本語版)発売予定のミリタリーFPSゲーム「Medal of Honor: Warfighter」や、来年登場だが激重になる気配が濃厚な「Crysis3」など、注目の重量級ゲームが目白押しだ。

出そろった「GeForce 600」シリーズ。ミドルレンジGPUのGTX 660 Ti/660よりひと足先に登場したハイエンドGPUのGTX 670/680は、値下がり真っ盛り

 やっと登場した2万円半ば~3万円前半となるアッパーミドル/ミドルクラスの「GeForce GTX 660Ti/660」(以下、GTX 660Ti/GTX 660)搭載ビデオカードが注目を集めているが、一部モデルが大きく値下がりしている「GeForce GTX 680」(以下、GTX 680)も、かなりお買い得感が高くなってきている。
 そんなGTX 680のオーバークロックモデルを自腹で購入。より快適なゲーミング環境&コスパの向上を目指して、GTX 680の限界オーバークロックに挑戦してみた。

「N680GTX Lightning」を購入して限界に挑戦

 リファレンス仕様なら、4万円を割り込む製品もチラホラ見かける「GeForce GTX 680」搭載のビデオカードだが、購入したのはオーバークロック(以下、OC)&オリジナルGPUクーラー仕様のMSI「N680GTX Lightning」だ。

「GeForce GTX 680」を搭載するMSI「N680GTX Lightning」。実売価格は5万5000円前後

 5万円台半ばと、オリジナル基板やGPUクーラーを採用する同じOCモデルのなかでも、割高といえる製品になるが、価格は8月上旬あたりから徐々に下落。発売から約2ヵ月後の9月中旬には、初登場時の7万円前後から1万円以上も値下がりした5万円半ばに通販、店頭ともに突入しているお買い得感の高い製品なのだ。

オリジナル基板とMSI独自VGAクーラーの「Twin Frozr IV」を採用する「N680GTX Lightning」のボード長は、約293mmと長め

GTX 680のGPUコア。「GK104」の刻印が入っている。なお、コア周りのねじ穴の位置はリファレンス基板と同じ

 もちろん、MSI製最上位ビデオカードとなる“Lightning“シリーズに属する製品だけあってそのスペックは高く、12フェーズの電源回路や電力供給を強化し、OC時の安定性を高める追加基板の「GPU Reactor」、高い冷却性能に定評あるMSI独自のVGAクーラー「Twin Frozr IV」、より高い電圧をGPUコアにかけられる「LN2 モード」の搭載など、魅力的な機能を満載。とくに、GPUコア電圧の変更機能は、限界までGPUコアをOCしたいユーザーには非常に魅力的なところだ。

基板裏面のカバーを外すと出てくる「GPU Reactor」。オーバークロック時の電源出力の変動を抑え、安定動作を実現する

より安定した電力供給のために、補助電源は8ピン×2基を装備している。GPUコアクロックの限界挑戦時に、うれしいところ

 N680GTX Lightningの各種動作クロックは、GPUコアクロック1110MHz、ブーストクロック1176MHz、メモリークロック6008MHz相当(実クロック1502MHz)になる。GTX 680のリファレンスクロックと比べると、GPUコアクロックが約10%、ブーストクロックが約11%アップされており、メモリークロックは、リファレンスそのままという設定になっている。

ビデオカードのスペック
  N680GTX Lightning リファレンスモデル
GPU NVIDIA GeForce GTX 680 NVIDIA GeForce GTX 680
ストリーミングプロセッサー数 1536基 1536基
コアクロック 1110MHz 1006MHz
ブーストクロック 1176MHz 1058MHz
メモリー転送レート(相当) 6008MHz 6008MHz
ビデオメモリー GDDR5 2GB GDDR5 2GB
メモリーバス幅 256bit 256bit
バスインターフェース PCIーExpress3.0 PCIーExpress3.0
補助電源 8ピン×2 6ピン×2
消費電力 非公開 195W

 ちなみに、PCパーツショップに並んでいるGTX 680のオーバークロックモデルでは、3スロットを占有する巨大VGAクーラーを搭載するGIGABYTE「GV-N680SO-2GD」(実売価格 6万8000円前後)が、コアクロック1137MHz、ブーストクロック1202MHz、メモリークロック6200MHz相当(実クロック1550MHz)の最速クラスの設定を採用している。

「GPU-Z」でN680GTX Lightningの各項目を表示。なお、購入した製品は、BIOSが初期ロットとは違う「80.04.28.00.39」を搭載している

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