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今がねらい目のGeForce GTX 680を限界オーバークロック

2012年10月06日 12時00分更新

文● 藤田 忠

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ベストタイミングでN680GTX Lightning専用水枕が入荷

 本当ならAccelero Hybrid(ZAV-Accelero Hybrid)を使った水冷化でN680GTX Lightningを使ったビデオカードのOC挑戦は終了だった。ところが、水冷パーツの品ぞろえをはアキバ随一のオリオスペックから、N680GTX Lightning専用のVGAフルカバー水枕が入荷したという一報が届いた。

各種水冷パーツや水冷を組み込んだBTOマシンなどを扱うオリオスペック。水冷パーツだけでなく、NASやRAIDカードといった玄人向け製品も充実

 「これは売り切れる前にゲットして試さなくては!」ということで、さっそく同店に来店してaquacomputer「aquagraFX for GTX 680 Lightning G1/4」を購入。余っていたラジエーターやポンプと組み合わせて、ビデオカードのみの水冷システムを構築して、その性能を試してみた。

GPUコア、メモリー、電源部を覆うVGAフルカバー型水枕のaquacomputer「aquagraFX for GTX 680 Lightning G1/4」。実売価格は1万2800円。N680GTX Lightningにあわせて削り出されている

自作水冷構成パーツと実売価格
VGA水枕 aquacomputer「aquagraFX for GTX 680 Lightning G1/4」 1万2800円
ラジエーター Black Ice「SR1 240 CoolingLab Edition」 9800円
ポンプ JINGWAY TECHNOLOGY「DP-1200N」 5980円
リザーバータンク EK WaterBlocks「EK-Reservoir Combo DCP 4.0」 5480円
チューブ KOOLANCE「HOS-10CL」 (ID3/8 OD1/2) 480円(メーター単位)
クーラント Swiftech「HydrX PM Coolant」(473ml) 980円

フルカバーでさらなるクロックアップに成功!!

 水冷パーツとチューブ取り付け部からの水漏れがないかのチェックやエア抜きなど、メンテナンス不要の簡易水冷キットと比べると、どうしても構築に手間のかかる自作水冷だが、その冷却性能はピカイチだ。
 水漏れチェックのエージングに丸1日かけてから、水枕をビデオカードに固定。ワクワクしながら、各種テストとOCに挑戦すると、さすがフルカバー型水枕の性能は抜群!

12cmファンを2基搭載できるBlack Ice製ラジエーターや揚程4mのディーシーポンプなどを組み合わせて、ビデオカード用水冷システムを構築した

 コアクロックは、GPUコアの限界か空冷限界クロックの“+114MHz”から8MHzアップの“+122MHz”にとどまったが、メモリークロックは“+510MHz”から“+600MHz”にアップ。ブーストクロック1324MHz、メモリクロック7204MHz相当(実クロック1800.9MHz)での安定動作を確認できた。

メモリーや電源部も液冷になるフルカバー型の効果で、メモリークロックは“+600MHz“の設定が可能になった

最終性能は空冷限界クロックから数%アップ

 空冷限界クロック時と同様に各種ベンチマークを実行して性能を計測した。3DMark系はメモリークロックの向上が影響して、空冷限界クロックから200スコアー前後のアップとなったが、ゲーム系ではブーストクロックが8MHz差のため、数fpsのみのアップになっている。

3DMark11(単位:score) better→

Unigine Heaven 3.0 1920×1080ドット(単位:fps) better→

Battlefield 3 最高画質/1920×1080ドット(単位:fps) better→

GPU温度(単位:℃) ←better

 高負荷時のGPUコアの温度は、Accelero Hybrid(ZAV-Accelero Hybrid)から、わずか1度しか下がらなかったのは残念だが、メモリーとGPUと同じくらい発熱する電源部も受熱しているので、やむを得ないところだろう。

最強OCを目指すならビデオカードも水冷化がベスト

 ビデオカードの自作水冷システムを構築するには3~4万円かかるので、コストパフォーマンスは良いとはいえないが、限界まで性能を引き出すには水冷がベストだ。もちろん、空冷でもブーストクロック1300MHzオーバーが可能な“大当たり”のGPUコアを引ければ水冷化の必要はないが引けるかどうかは運次第だ(運が悪いと低耐性の個体も……)。まずは、音が気にならないクロックまで空冷でOCして、後々、VGAフルカバー型水枕を使った限界クロックの追求にチャレンジしてみてもらいたい。

ビデオカードの限界まで性能を引き出すには水冷がベスト。まずは、音が気にならないクロックまで空冷でOCして、後々、水冷で限界クロックに挑戦するのがオススメだ!

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