TeXってなんだ?
ミズノ:とまあ、佐々木さんと言えばDebianとか数値計算とかRubyとかなお方なのですが、今回は「TeX」について話していただこうかと。
編集S:「TeX」というと、組版を作るアレか!
やまね:佐々木さんはTeXラブな人でもあるんだよね。
佐々木:しかし、この中にTeXを日常的に使ってる人っているんでしょうか?
小林:ちょっと聞いてみましょう。「そもそもTeXを使った事が無い」という人いますか?
さかもっちー:ノ
やまね:Debian勉強会の資料がTeXなので、強制的に見よう見まねで。
あわしろいくや:使ったことありますよー。Vineで!
ミズノ:Debian勉強会の資料をビルドしたすよ。Vineで!
佐々木:Vine大人気だな!
小林:Vineは日本語環境が充実していることでも有名なディストリですよね。
hito:さかもっちー以外はみんな触ったことあるみたいだけど、読者様向けに説明よろしく。
さかもっちー:その前に……「TeX」が読めないぐにゅう……。
あわしろいくや:「テフ」ですな。
小林:「テック」と読む人もいますね。
佐々木:TeXの前にまず「組版」を説明したほうがいいのかな?
編集S:「組版」ってのは……そもそも「印刷物」にテキストや図版を並べるときには、どんなサイズの紙に、紙のどのあたりに、どんな文字で、どんな並べ方で、文字や図版をレイアウトするか、などなど、考慮しなければならないことが沢山あるわけよ。このレイアウト作業が「組版」ね。
hito:ほかにも行分割・単語を分割する場合はどこで分割するか、 ハイフネーションの扱い、リガチャ、カーニング、ルビ、句読点を含めた禁則処理、なんかも考慮する必要があって大変です。
小林:編集Sさん、詳しいですね!
編集S:いや、私の職業をなんだと……。
さかもっちー:ハリセン魔人ぐにゅう?
編集S:そんなドラクエのモンスターみたいな職についた記憶はない!
ミズノ:じゃあ海兵隊の鬼軍曹?
やまね:じゃあ美少女好き?
編集S:き、貴様ら。校了したら覚えとれよ……。
さかもっちー:ところで、リガチャとかカーニングって何ぐにゅう?
小林:コンプするまでガチャを回し続けることですか。
あわしろいくや:ちげー。超ちげー。
佐々木:ないわー。
hito:隣りあう文字の組み合わせによっては、文字間の余白を調整した方が綺麗に見えます。これを調整する処理がカーニング。リガチャは複数の文字を合成した文字のことですね。
佐々木:そしてTeXですが、オリジナルTeXの作者はドナルド・クヌース先生というお方です。このお方は数学者かつ計算機科学者でして、「The Art of Computer Programming」という非常に有名な著書があるのですが……。
小林:あるのですが?
佐々木:この本を出版するとき、その組版のあまりの汚さにぶちキレたクヌース先生が、自分で作ってしまった組版処理系がTeXです。
hito:簡単に言うと「俺は史上最高のソフトウェアの教科書を書くぜ!」と言い始めた人が、「教科書の組版をするために」作っちゃったシステムですね。
編集S:ちょっ。
あわしろいくや:自分にとって必要なものが、なければ自分で作る。素晴しいですなあ。
ミズノ:プログラミング言語作っちゃう人なんかと同じですかね。実にハッカー的な発想。
瀬尾浩史:既存のものに満足できない時に、自分で新しいものを作るのは基本ペン! アニメ本編に満足できず、自分ストーリーを描くとかよくある話ペン!
hito:それは薄い本の話なんじゃ……。
さかもっちー:TeXと同人誌はハッカー精神の象徴。さかもっちー覚えたぐにゅう。
やまね:いいのか、そんなんで。
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