このクラスでは珍しいUSB HDDに対応!!
パナソニック「DMR-BRT220」
パナソニックのシングルチューナー機「DMR-BRT220」(実売価格3万2000円前後)は今回紹介する機種で唯一のUSB HDD増設に対応したモデル。内蔵HDDは500GBだが、USB HDD増設はたくさんの番組を録り貯めたい人には気になる部分だろう。
また、DLNAサーバー機能を備えていることもほかにはない特徴だ。リビングに本機を置いておき、別室のクライアント機器(DLNA対応テレビなど)からネット経由で録画番組などを楽しめる。中~上級機では必須になっている機能だが、エントリー機では省略されがちで、こうした先進的な機能も使いたいという人には大きな魅力だ。
さらに、スマホやPC、携帯電話などを使って外出先から録画予約ができる「ディモーラ」、録画した番組のシーン紹介を目次のように一覧できる「ミモーラ」(有料)などのサービスにも対応しているので、先進性ではNo.1と言えるモデルだ。
パナソニックはいちはやくBDレコのコンパクト化を進めたメーカーで、背の高さこそ他社も追いついてきたが、奥行きの短さはまだまだ優位。薄型テレビに合わせて置き台も奥行きが薄くなる傾向にあるし、個室に置く場合もコンパクトな方が使いやすい。設置しやすいというのは大きな特徴だろう。
前面や背面の端子はかなりシンプルになっており、前面USB端子も省略されている。背面のUSB端子はUSB HDD用に使うこともあるので、HDビデオカメラなどの動画取り込みはSDカード経由が使いやすいだろう。
背面はビデオ入力を潔く省略したシンプルなもの。基本的に薄型テレビとはHDMI接続でOKだから実用上は問題はないが、ビデオ入力がないのは少々気になる。VHSのダビングなどを考えている人は注意しよう。
キビキビ動くレスポンスで快適操作
初回起動時のかんたん設定機能などは標準的なものだが、わかりやすさは十分考慮されており、操作に戸惑うことは少ないだろう。
操作メニューはスマホ風のアイコンを並べたもので、カスタマイズにも対応する。ページの切り替えがスマホのようにスムーズにはいかないものの(上位機はタッチパッドのフリック操作でページ切り替えが可能)、アイコンなどの視認性はいいので十分に使いやすい。
使っていてありがたいのが、全体にキビキビと動くレスポンスのよさ。起動時間こそ、高速オンでも実測で10秒ちょっと(高速オフで約24秒)と遅い印象だが、番組一覧やディスクトレイのオープンは電源オフから1秒で行なえる。
番組表の表示は2秒86と速めで、スクロールもスムーズだ。BDソフトの出画も19秒と最速で、どんな操作もレスポンスよく使えるので、使っていてストレスを感じることがほとんどない。パナソニックのBDレコは他社と比べてレスポンスのよさでは最優秀だが、それをエントリー機でもしっかりと継承しているのはうれしいところだ。
ディモーラが自動録画や詳細な番組検索機能を備えるため、本体の検索機能自体はキーワードや人名検索などシンプル。最新モデルでは選択した番組の出演者などが関連する別の番組を一覧する機能も追加されているので、いちいちスマホなどで番組検索をするのは面倒という人でも使いやすくなってきた。
画質はややソフトでディテール感の不足はあるが、色乗りが良好であまり不満は感じない。肌がややピンク寄りになるなど、見た目のきれいさを重視する傾向だが、映画などを見てもあまり不自然に感じるほどではない。
USB HDD対応など、機能的にもかなり優れているし、サクサクと使えるレスポンスのよさは他機種にはない魅力と言える。ビデオ入力がないなど、気になる部分もあるが、日常的に使って満足度の高いモデルだ。
総合評価
機能性:★★★★★★★★(8)
使いやすさ:★★★★★★★★★★(10)
拡張性:★★★★(4)
画質・音質:★★★★★★(6)
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