7月17日、NECは「NEC東京第三データセンター」の開設を発表した。クラウドサービス提供環境の強化や企業の事業継続/災害対策(BC/DR)ニーズへの対応を目的としており、サービス開始は12月となる。
NECは、クラウドサービスを提供する中核拠点として全国に11ある「主力データセンター」を強化・拡充するとともに、自治体や地域企業からのアクセスを重視した地域密着型で信頼性の高いデータセンター機能を提供する「地域データセンター」を各地域(現在全国45カ所)で整備してきた。
今回発表されたのは新たな主力データセンターで、クラウドサービスの提供だけでなく、顧客システム預かりにも対応可能なハイブリッドなデータセンターとなる。NEC関西第二データセンターなど既設の主力データセンター間でのネットワーク接続や統合運用監視を実現するため、複数のデータセンターを組み合わせBC/DR対応などに利用することが可能。統合運用監視は、高い専門性を有する運用要員が一元的に行なっており、データセンターに依存しない均質かつ高品質な監視・運用を実現しているという。
NEC東京第三データセンターの立地は、災害リスクが低く、災害時交通規制対象外の地域を選択。省エネと環境配慮の観点から、都内では最高クラスのPUE1.5以下を目標として設計しているという。また、停電時に無給油で冷却設備も含め72時間以上給電可能な自家発電設備や、2回線受電方式(本線予備線受電方式)を含む冗長化された電源設備を設置。摂氏40度の環境でも動作するサーバーなど省エネ性能の高い機器を用いるとしている。