「携帯電話と言えばスマホ」――そんな時代がやってきた。2012年夏モデルでは、とうとうドコモが従来の携帯電話(フィーチャーフォン)の新製品を発表せず、各社ともスマートフォンの新製品が中心となった。
携帯電話はたいてい、いわゆる“2年契約”で端末を購入するため、まだフィーチャーフォンの人もたくさんいる(スマホの普及率は全携帯電話ユーザーの2割だという)。そのため、「次はスマートフォン」という人もいれば、「スマートフォンはよく分からないから」と興味はあるが躊躇している人も多い。
そんなスマホの初心者、ライトユーザーに向けた本連載。まずはスマートフォンがどんなもので、何ができるのか。そして、何をどう選べばいいのか、などなど基本的な知識から本格的な使い方まで、本連載にて随時解説していこう。
スマートフォンとフィーチャーフォンの違い
そもそも「スマートフォン」とはなんだろうか。スマートフォンに明確な日本語訳はないが、それと対比する形で、従来の携帯電話は「フィーチャーフォン」と呼ばれており、こちらは「多機能携帯電話」と訳される。
携帯電話は、もともと外でも通話ができるツールで、これに音声回線を使ったショートメッセージサービス(SMS)が搭載され、テキストのやりとりができるようになった。海外では現在でも低価格で機能の限られた携帯電話は多い。こうした一般的な携帯電話に対して、カメラやインターネット接続、Eメール、アプリといった機能が追加された多機能な携帯電話をフィーチャーフォンと言う。そのため、国内の携帯電話のほとんどはフィーチャーフォンで、一般的な携帯電話と呼べるものは一部のキッズケータイのような端末ぐらいしかない。
これに対してスマートフォンは、実は機能としてはほとんどフィーチャーフォンと変わらない。どちらかというと、「電話を高機能化した」フィーチャーフォンに対して、「PDAに電話機能を追加した」ものがスマートフォンと言える。PDA(携帯情報端末)は、スケジュールやToDo、住所録、メモなどを管理する手のひらサイズの端末で、のちにウェブサイトの閲覧やEメールなどの機能も追加されていった。日本ではシャープの「ザウルス」シリーズを覚えている人も多いだろう。
スマートフォンは、機能としてはPDAに電話機能を内蔵した形で、データ通信だけでなく、音声通話機能も搭載されている。結果としてフィーチャーフォンとスマートフォンの機能は同等だが、出自が異なり、目指す方向性も異なる製品と言ってもいいだろう。
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