このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

初めてから始めるスマホ生活 第2回

スマホメーカー解説 前編

スマホを出しているメーカーって一体どんなのがある?

2012年07月03日 12時00分更新

文● 小山安博

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

多くのメーカーから多種多様なスマホが出ている

 スマートフォンの時代がさらに鮮明となった昨今、各メーカー、キャリアとも、さまざまなスマートフォンの機種を投入している。世界にはたくさんのメーカーがあり、多くの機種がある。国内で入手できるスマートフォンにはどんなメーカーが作り、どんな種類があるのかをまとめてみた。

 なお、スマートフォンは、海外製の端末をそのまま国内に持ち込み、利用することができる。ただし、法的な観点から、日本で海外製の端末を利用するためには、いわゆる「技適」(技術基準適合証明)が取得され、端末に明示されている必要がある。一定の基準を満たせば個人でも技適は取得できるが、現実的ではない。海外製端末で、日本の技適を取得している例は少ないため、基本的に今回は“国内で購入できる端末”のメーカーに絞ってご紹介する。

 なお、スマートフォンは多種多様なメーカーが世界にあるが、従来に比べて「日本独自の機能」(赤外線、ワンセグ、FeliCaなど)がなくても、国内で販売されるようになってきた。海外の端末を国内向けにカスタマイズをして販売している例も増えているが、いずれにしても海外メーカーの端末がずいぶん増えた。そのため、選択肢が増えているというのはメリットの1つだろう。

スマートフォンブームの立役者
アップル

 スマートフォンを世間に広めたのは、アップルと言っても過言ではないだろう。アップルが開発した「iPhone」は、スマートフォンブームの立役者であり、最も売れているスマートフォンと言っていい。基本的には1年に1回、新製品が登場し、グローバルで同じ端末が使われている。技適の電子表示(画面上に技適マークを表示)に対応しており、海外のSIMロックフリー端末をそのまま国内に持ち込んで使えるというメリットがある。

スマホブームを牽引しているiPhoneの最新モデル「iPhone 4S」

 初代「iPhone」は2007年6月にアメリカで発売された。通信方式としてGSMにしか対応していない2G端末で、日本ではGSM環境がないため発売されず、基本的には一部地域での発売にとどまっていた。端末代も高額だったので、「爆発的な人気」とまではいかなかったようだ。

日本で初登場したiPhone“2代目”

 そして、満を持して2008年6月に登場したのが「iPhone 3G」。ようやく3G回線(W-CDMA方式)に対応し、日本を含むグローバルでの発売となった。初めて日本に登場したiPhoneで、ソフトバンクから発売された。海外や日本では、キャリアがインセンティブを使って端末代を安くして販売したことで一気に人気が広がった。翌2009年6月には後継機として「iPhone 3GS」が登場。スペックの向上による基本性能の強化などが図られた。

iPhone 3Gから1年後に発売された、3Gの後継機である「iPhone 3GS」

 2010年6月に発表されたのが「iPhone 4」。これまでのデザインを一新し、フラットなボディとなって薄型化。ハードウェアも強化されたほか、「人の目ではピクセルが見分けられない」といわれる「Retina」ディスプレーを採用した点がポイント。また、新たにCDMA版も発売された。この時点では国内ではソフトバンクのみが取扱い。

 アップルの象徴、スティーブ・ジョブズ急逝直後の2011年10月に発売された、現行の「iPhone 4S」。基本的には従来モデルのバージョンアップだが、国内ではソフトバンクに続いてKDDI(au)からも発売されたことで、さらに利用層が拡大した。

 iPhoneは、端末のデザイン性やブランド力、キャリアの販売施策が重なって、国内では特に人気の高いスマホとなっている。特にOSの「iOS」は、他社に先行する先進性と、他社のいいところをうまく取り込む柔軟性、そして優れた体験をもたらすUIが揃っている点も強みだろう。

グローバルでのAndroidトップメーカー
サムスン電子

 いまやアップルの最大のライバルにまで成長したのがサムスン電子。Androidスマートフォンでは世界シェア1位であり、アップルと激しい競争を行なっている。サムスンは複数の携帯電話用OSを扱っているが、Androidシリーズで使われているブランドが「GALAXY」だ。

Androidスマホのシェア世界一になったサムスン電子の代表作「GALAXY S III」

 国内で最初に登場した「GALAXY」は、2010年10月にドコモから発売された「GALAXY S」。それまで、サムスンブランドの携帯は不調だったが、スペックやパフォーマンスなど、Android端末としての完成度の高さと、ドコモがiPhoneの対抗として力を入れたこともあって、人気モデルの仲間入りに。

 海外でもGALAXY Sは人気を博し、さらに2010年12月には、Googleのリファレンスモデルである「Nexus」シリーズの新モデルとして、サムスンが開発を担当した「Nexus S」が登場し、Androidで一定の地位を築く。

日本でもドコモの主力モデルとなった
「GALAXY S」シリーズ

 2011年6月にはGALAXY Sの後継機として「GALAXY S II」が発売。ドコモのフラッグシップの位置づけで、ディスプレーの大型化やパフォーマンスの向上など、単純なスペックで言えばiPhoneをしのぐレベルで、ドコモの対iPhoneの本命として大きく販売を伸ばした。

GALAXYシリーズの先陣を切った「GALAXY S」

 さらに11月には、ドコモの高速通信「Xi」に対応した「GALAXY S II LTE」が登場。基本的なスペックは踏襲しているが、通信速度が下り最大75Mbpsという高速なLTEサービスに対応したことで、通信速度も向上させた。

 同年12月には、GoogleのNexusシリーズ最新モデル「GALAXY NEXUS」をドコモが発売。Nexusシリーズとしては初の国内展開で、いち早くGoogleの最新OS・Android 4.0を利用できる端末として話題になった。

auからも端末投入
5型のNoteやタブレットなどラインナップ拡大

 2012年1月には、auからも「GALAXY S II WiMAX」が登場。au初のサムスン製端末の登場であり、WiMAXにも対応して幅広い展開を見せている。

 同年4月には「GALAXY Note」が登場。ディスプレーサイズが5.3型と大きく、専用タッチペン「S-Pen」を搭載し、指とペンの2種類の操作ができる新しい使い方を提案したモデルだ。世界でも高い売上を誇り、国内でも力を入れた販売が行なわれている。

7型のタブレット「GALAXY Tab 7.0 Plus SC-02D」

 今夏の発売予定となっているのが最新モデルの「GALAXY S III」。ドコモのフラッグシップとして位置づけられ、ハイスペックなだけでなくXiやおサイフケータイなどの日本仕様もサポートしている。サムスン電子は、日本国内でもAndroidスマートフォンの販売で成功し、一大ブランドとして確固たる地位を築いている。

前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン