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よりインテリジェントに、よりグリーンに

エネルギー管理に本腰!シュナイダー、次世代Smart-UPS発表

2012年05月18日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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5月17日、シュナイダーエレクトリックはAPCブランドで展開してきた次世代UPS製品「Smart-UPS」を投入した。次世代Smart-UPSはホームからエンタープライズをカバーする9製品で、環境負荷を軽減するグリーンモードやカタカナ対応のLCDディスプレイなどを搭載した。

顧客の声を徹底的に取り込んだ新UPSの魅力

 Smart-UPSは「APC by Schneider Electric」のブランドでシュナイダーエレクトリックが展開している主力製品。旧APC時代から数えて20年以上の歴史を持つ実績の高いUPS製品で、累計出荷台数は2600万台を誇る。今回投入された次世代Smart-UPSは1990年の初代から数えて第5世代目にあたり、クラス初のLCDディスプレイとエネルギー管理の機能を新たに搭載した。米国では昨年出荷が開始されており、すでに100万台の出荷実績を持っているという。

発表会会場に並べられたタワー型の次世代Smart-UPS

 新製品開発の背景について説明したシュナイダーエレクトリック ビジネスパワー・ソリューションズ部門 バイスプレジデントのマイケル・マイロ氏は、自身が鍛錬する「武道」の精神になぞらえ、完璧を目指す、細かい気配り、努力を惜しまないといった努力がグローバルおよび日本市場での成功を勝ち得てきた理由とアピールした。

シュナイダーエレクトリック ビジネスパワー・ソリューションズ部門 バイスプレジデントのマイケル・マイロ氏

 また、ネットワーク管理、ユーザー自身で交換可能バッテリ、インテリジェントバッテリマネジメント、拡張AVR(自動電圧調整)など、Smart-UPSが盛り込んできた技術を振り返りつつ、電源保護の必要性が変化していると指摘した。「当初は高価なハードウェアをサージやスパイクから守るのが目的だったが、その後データの保護やネットワークやダウンタイムからの保護も求められるようになった」(マイロ氏)。こうした変化の中、最近では不要な電力を使わないように制御するエネルギー管理がUPSでも重要になってきたと説明した。

ますます高くなるエネルギー管理の重要性

 一方で、次世代Smart-UPSの開発においては、顧客の声を最大限に取り入れた。過去、同社の品質管理センターやインタビューにおいて、「バッテリ交換の寿命を延ばしたい」「LEDの見方がわからない」「省エネ機能に対してコストを負担してもよい」「問題発生時以外はUPSを意識したくない」といった意見が集まったという。こうして集められた広範なサンプルを、顧客の嗜好を分析するための「狩野モデル」という品質モデルに割り当て、「ないと顧客満足度を下げる」必須機能と「あると顧客満足度を上げる」差別化機能を抽出。必要なスペックの取捨選択を行なったという。

集められた顧客の声

Smart-UPS開発のための「狩野モデル」

新LCDディスプレイ採用とグリーンモード

 今回発表されたSmart-UPSはラインインタラクティブ方式を採用した単相2線のUPSで、100V出力のSMTシリーズ8製品、100/110/120/127V出力に対応するSMXシリーズなど1製品の全9製品となる。タワー型とラックマウント型の製品が用意され、ホームからエンタープライズまでを幅広くカバーする。

 新機能としては、まずLCDディスプレイの搭載により、ユーザーインターフェイスが大幅に強化された。UPSの状態やパワーメーター、効率、推奨バッテリ交換日など、従来電源管理ソフトウェアやネットワーク管理カード経由でしか見られなかった情報をLCDディスプレイから確認できる。アドバンストメニューにより、より詳細なステータスやイベントログの表示、各種設定まで行なえるようになった。

LCDディスプレイで強化されたユーザーインターフェイス

カタカナの表示が可能で、情報表示だけではなく、設定も行なえる

 また、電源状態がよいときにAVRコンポーネントをバイパスする「グリーンモード」を搭載した。グリーンモードによる運用により、97%という高効率での運用が実現され、電力コストや二酸化炭素の排出量を削減できるという。また、内部温度が低く抑えられるため、従来2.5年だったバッテリ寿命を4.5年に延ばすことが可能になった。

熱発生を抑えるグリーンモード

 さらに出力コンセントをグループ単位で個別に管理できるようになった。これにより、時間差を付けた電源オン・オフやクリティカルではない機器の動作をロードシェアリング、あるいはハングアップした機器をUPSを停止させずに再起動させることなどがの詳細な動作制御が実現する。

 加えて、次世代Smart-UPSでは電源管理ソフトウェア「PowerChute」などと併用することで効率的なエネルギー管理を行なえる。具体的には、エネルギー使用量を測定し、LCDやソフトウェアで「見える化」。使用電力や二酸化炭素排出量のほか、UPS単位での料金も表示する。さらにポリシーによって定められた出力コンセントグループのオンオフを詳細に制御することで、効率的な電力制御が可能になるという。

 製品は2年の無償保証が付く(有償保証は6年間)。標準価格はエントリ向けの「SMT500J」が4万9245円(税込)、データセンター向けの「SMX3000RMJ2U」が46万5780円(税込)となる。

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