バルセロナで開催中のMWC 2011では、NTTドコモもブースを持っている。内容は「CEATEC JAPAN 2011」で展示されていた技術デモが中心だが、目新しい展示もあったので紹介しよう。
FeliCaチップで発生する微弱電流だけで動作する
天気予想ジャケット
CEATEC JAPAN 2011では、スマートフォンに着脱して、口臭や放射線、体脂肪を測定する「着せ替えセンサジャケット」が展示されていたが、このシリーズで今回は天気予想ジャケット(Weather Sensor)が新たに追加されていた。
このセンサーでは気圧/温度/湿度/赤外線の4つのデータが測定でき、その情報をスマートフォン側で分析することで、実際の天気が予想できるというわけだ。
省電力で測定できることも特徴的で、おサイフケータイに搭載されているFeliCaチップからの電波で発生する、微弱電流だけで動作が可能であるという。データの転送にももちろんFeliCaを用いる。
FeliCa&NFCダブル対応で
おサイフケータイ文化の世界進出を狙う
ほかにもドコモブースではNFCサービスの世界展開をアピールするパネルも用意されていた。現在FeliCaの機能をケータイに実装するにはセキュリティー用の専用チップが必要だが、FeliCaとNFCの通信自体に互換性を持っているため、NFCチップに前述のセキュリティー用チップへのインターフェイスを用意することで、FeliCaとNFCの両方の機能を持つ端末が作れるわけだ。
FeliCa/NFC両対応の端末をドコモがリリースすることで、おサイフケータイで経験を積んだ日本の事業者が海外でのサービス展開をしやすい環境が作れるとする。この件については、また別記事で紹介する予定だ。
NECブースには2画面折りたたみスマホも
なお、冒頭のお天気予想ジャケットはNECのブースでも見られた。というのも、実際にはNECカシオが開発したため。また、ジャケットのみならず、MEDIASブランドのサンプル機も展示されていた。
グローバル市場を意識したサンプル機は、先日の製品発表会で展示されていたものと同様だが(関連記事)、画面側を折りたたむ2画面スマホ「MEDIAS W」は見た目のインパクトが大きいだけに、多くの来場者の注目を集めていた。
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