イマドキのスマートホンはちょっとしたモバイルPC並みの高性能CPUを搭載し、ウェブブラウジングはもちろん、各種アプリを追加して、ビジネスでも十分に使える能力がある。
そして、AV機能もどんどん充実している。1000万画素級の高画素カメラを内蔵し、静止画だけでなくHD動画撮影にも対応。ディスプレーも720×1280ドットという高解像度機種が登場し、動画配信サービスやYouTubeなども高精細な映像で楽しめる。
音楽データを購入したり、PCから転送したりして携帯プレーヤーのようにも使える。コンパクトデジカメや携帯プレーヤーといったポータブルデバイスの主な役割をほとんどこなしてしまうのだ。
AV機器メーカーもスマホ人気にあやかって連携機能をどんどん充実させてきている。スマホのタッチパネル操作で快適に使えるリモコンアプリは各社とも無料で用意しているし、メーカーごとに独自の機能を盛り込んできている。スマホがひとつあれば、テレビやBlu-ray Discレコーダー/プレーヤー、AVアンプなどを1台で操作できる多機能リモコンになるし、その使い勝手はかなり高まるのだ。
そこで今回から3回に渡って、AV機器とスマホの連携機能について、さまざまな角度からレポートしていく。第1回は放送中の映像または録画した映像をスマホで見ることを前提に、BDレコとの連携を徹底的に試していく。
BDレコは、従来から携帯電話などへの番組持ち出し機能を備えるなど、録画した番組をより幅広く楽しむための機能が盛り込まれており、スマホとの連携機能も充実してきている。無線LANによるDLNA配信や番組持ち出しなど、BDレコで録画した番組をスマホでどのように活用できるかをレポートしよう。
録画した映像をスマホで見るメリットは?
イマドキのスマホであればワンセグチューナーを内蔵しているものも多いし、録画できるものもある。何もBDレコで録画したものをスマホで見る必要はないのでは? と思われるかもしれない。
ズバリ、スマホで見るメリットは、「高画質」である点と地デジだけでなく「BSやCSの番組も見られる」という点だ。
ワンセグ放送の解像度は最大でも320×240ドットであり、最新鋭のスマホの画面解像度の3分の1である。いくら画像処理技術が進んでいるとはいえ、もはや画質的に厳しいと言わざるを得ない。
そして、一部のレコーダーは現在放送中の番組もスマホに配信することが可能。しかも地デジだけでなくBSやCSの放送をリアルタイムでスマホで視聴できるのだ。キッチンやトイレはもちろん、防水スマホであればお風呂などに持ち込んで番組を視聴できる、というわけだ。
これらは基本的に同一LAN内でしか利用できないが、外で見たいということであれば録画した番組を“持ち出す”ということもできる。ただし、DLNA配信にしても番組持ち出しにしても、基本的には同一メーカーのスマホとレコーダーの組み合わせで実現できる機能である。どのスマホ/レコーダーでもいいというわけではないので注意が必要だ。
この連載の記事
-
第3回
AV
まだまだ機能盛りだくさんのAV連携アプリ&PS VitaのAV連携 -
第2回
AV
スマホの動画/静止画を大画面テレビに出力だっ! -
AV
「スマホ&タブレット」と「テレビ&BDレコ」で広がる素敵な世界 - この連載の一覧へ