スマートフォンとの連携や
高速起動なども進化
スマートフォンとの連携機能の強化が進んできていることも、最新BDレコの特色だ。スマートフォンによるリモート操作や外出先からの予約、録画番組の持ち出しなどが主な連携機能と言えるが、搭載される機能や対応機種は各社でバラバラになるので、これについてはメーカー別の解説で詳しく紹介しよう。
そして、すでにほぼすべてのメーカーが対応している高速起動だが、これについては単純に起動時間の速さを比べるだけでなく、高速起動時の待機時消費電力の大きさとのバランスを見比べることが重要だ(なお、前ページの表の「待機時消費電力」の項目は、高速起動オン/オフ時の消費電力を併記している)。
こちらについては次回詳しく検証するが、1秒未満の超高速起動は待機時の消費電力がかなり高い。そのため、各社とも超高速起動は1日のうちの数時間だけ行うようにし、待機時消費電力を低減する工夫をしている。逆に超高速起動を採用しないメーカーの場合、数秒程度の十分に実用的な起動時間で待機時消費電力をかなり低く抑えるようにしている。
これらが、最新BDレコーダーでの大きな注目ポイントになる。ここで最新モデルを購入するときの最大のポイントを挙げるならば、「チューナー数」だと思う。6万円台の製品にも3チューナーモデルが登場しているので、BDレコに10万円は高いと感じる人でも値頃感は十分。BDレコーダーを2台併用するのと比べて、BDレコーダー1台で済むため、電気代の節約になることもメリットだ。
ここからは各社のBDレコの特徴やラインナップごとの違いを詳しく解説していく。
3チューナー機も大幅増!
機能性の点でも極めて優秀なパナソニック「DIGA」
パナソニック | |||
---|---|---|---|
DMR-BZT9000 | DMR-BZT910 | DMR-BZT810 | |
実売価格 | 26万3000円前後 | 15万3000円前後 | 8万6000円前後 |
HDD容量 | 3TB | 2TB | 1TB |
デジタルチューナー | 3 | ||
スカパー!HD録画 | 連動録画対応 | ||
USB HDD増設 | ○ | ||
無線LAN | 内蔵 | ||
YouTube | ○ | ||
Skype | ○ | ||
リモコン | 無線式タッチパネル | ||
シンプルリモコン | オプション |
パナソニック | |||
---|---|---|---|
DMR-BZT710 | DMR-BZT510 | DMR-BZT210 | |
実売価格 | 6万2000円前後 | 5万1000円前後 | 6万円前後 |
HDD容量 | 500GB | ||
デジタルチューナー | 3 | 2 | 1 |
スカパー!HD録画 | 連動録画対応 | ||
USB HDD増設 | ○ | × | |
無線LAN | 内蔵 | アダプター対応 | × |
YouTube | ○ | × | |
Skype | ○ | × | |
リモコン | 赤外線 | ||
シンプルリモコン | オプション | 同梱 | オプション |
パナソニックの「DIGA」は、業界最長の15倍長時間録画ができるなど、基本性能が高く機能の豊富さでも随一となっていることが特徴だ。
最新モデルではメニュー画面が一新され、スマホ風に機能がアイコン化されたものとなった。アイコンの配置をカスタマイズできる点もスマホライクだ。
また、付属のリモコンは上位機のみ無線式で新たにタッチパネルが追加された。タッチパネルは十字キー部分と兼用になっており、従来の十字キー操作に加えスライド操作によるページ切り替えができるようになっている。
中央の決定ボタンが押しにくいなど、改善を要望したい点もあるのだが、スライド操作で番組表や録画済みの番組リストをページごとに切り替えられるのはなかなか快適だ。
最新モデルで対応したUSB HDDの増設は、初搭載ながらかなり完成度が高い。同時に接続できるのは1台のみだが、最大8台まで登録して使い分けることが可能。予約録画先として設定することもできるし(録画モードはDRモードのみ)、USB HDDから直接BDへダビングできるようになっている。
リモコンについては、DMR-BZT510のみに付属し、そのほかのモデルでは別売で入手できる「シンプルリモコン」がユニークだ。単にボタンの少ない基本操作用のリモコンと思いがちだが、実はこのリモコンで操作すると操作メニューが変化する。
例えば録画予約では、画面の指示に従って日付や時間などを選択する形式となる。さらに面白いのは、シンプルリモコンを使って録画済み番組リストを呼び出すと、シンプルリモコンで録画した番組しか表示されないのだ。
つまり、操作に慣れていない人にシンプルリモコンを使ってもらうようにしておけば、その人が録った番組だけが表示されるため、ほかの人が録画した番組を間違って消してしまうようなトラブルもなくなるというわけだ。
画質・音質については、どのモデルもパナソニックのシステムLSI「ユニフィエ」を使用している。デジタル記録された映像信号のデコードをはじめ各種の高画質処理を1チップで行なうため、伝送によるロスなどがなくシンプルでしかも高画質・高音質を実現できることが特徴だ。
プレミアム仕様と呼ばれる「DMR-BZT9000」と「DMR-BZT910」は特別な映像処理機能が盛り込まれているため、画質的には1ランク上となるものの、基本的なシステムは共通なので、DMR-BZT810以下のモデルでも実力は極めて高い。
プレミアム仕様は無理でもある程度画質や音質が良いものを選びたいというならば、DMR-BZT810は極めてコストパフォーマンスの高い優秀モデルと言える。このほか、DMR-BZT9000はシャーシを高剛性化するほか、数々の高音質パーツを投入して別格と言える画質・音質を実現している(これらの最上位モデルについては特集3回目で詳しく紹介する)。
モデルによる違いとしては、HDD容量、デジタルチューナー数のほか、下位モデルになるとネットワーク機能やUSB HDDの増設機能が省略される。ネットワーク機能はともかく、USB HDD増設は欲しいという人はDMR-BWT510がいいだろう。
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