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痛車でラリー! メロンブックスインテ2年目の挑戦 第7回

北の大地は容赦なし! メロン号、北海道はリタイヤに

2011年10月19日 20時17分更新

文● 中村信博 写真● 中島正義、みつつじきみあき

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メロン号にトラブル発生!

 SS4「リクベツロング1」は前走車クラッシュでコースをふさいだためにキャンセルとなり、全車黄旗掲示のなかでスロー走行。後続全車に等しくタイムが与えられた上で、メロン号は陸別リモートサービスに入ってきた。メニューはタイヤ交換と各部チェック、それにSS3で発生したエンジントラブルの対処。おそらくスロットル周りのトラブルと当たりをつけたが、残念ながらこの場にスロットル系パーツは無い。とりあえずディーラーや部品屋に連絡してスロットル系パーツを確保し、本日最後の45分サービスで交換することにして、メロン号を送り出した。

陸別周辺の3本のステージを終えたメロン号が、陸別リモートサービスに帰ってきた。さっそく各部チェックと平行してエンジン周りを覗いてみる。おそらく、センサー類がトラブルを起こしているのだと思うが……

サービスを出た競技車は出口のリグループエリアに整列され、ふたたび1分ごとに送り出されることになる

マシンを送り出してのんびりムードが漂う陸別リモートサービス。まさかこの数分後に、クルーから緊急連絡が入るとは……

 ところが、である。メロン号を送り出しておよそ30分後。陸別リモートサービスでのんびり時間を過ごしていた筆者の携帯に、コドライバーの田中直哉選手から緊急連絡が入った。「すいません、SS5の中間地点でロールオーバーしました……」な、なんだってー!!

眞貝選手「コドライバーの田中さんから『慎重にねー』と掛け声が入り『OKわかってますー』と十分に慎重に曲がったつもりでした……が、全然スライドが止まらずにリヤから縁石にドン! 『あ、足曲がった、これはこの先辛いな~』『あ、止まらない、これはFFは出られないね、リタイヤだ。情けない』『あぁあ、転がっちゃうわけー?』ってな感じでロールオーバーです。必達のラリホ完走・まさかのラリホ入賞・奇跡のシリーズチャンピオン、全てを失った“大”凡ミスの瞬間です」

 そこは、SS5「アショロロング2」のスタートからおよそ5km地点。部分的に舗装路が出てくる場所で、このハイスピードのステージで1ヵ所だけ、キツい直角コーナーが出てくる場所だった。オーバースピードでコーナーに進入したメロン号は、サイドブレーキを使ったスピンターンで旋回したが、そのままリヤのスライドが止まらずに縁石にヒット。そのままコース外へと飛び出し、斜面で一回転して裏返しになってしまったのだ。メロン号、SS5にてリタイヤ……!

メロン号は、コース外の斜面下で完全に裏返しになっていた

手前の路面には、メロン号がつけたタイヤマークがうっすらと残っている

舗装路の端の縁石が、衝突で大きく壊れていた。衝撃の強さを物語る写真だ

全車通過後、しばらくしてレッカー車が到着。まずは係員が下に降りて状況を確認する

ひっくり返ったマシンを起こすため、片側のフレームにワイヤーを引っ掛けてウインチで引っ張っていく

起き上がった! 起こす時に右側のガラスやサイドミラーが割れるかと思ったが、奇跡的に無事だ

そのままレッカー車を少し前進させ、ウインチで路上に引き上げる。見た目には外装に損傷は無いが、縁石にヒットした足回りが大きく曲がっているのがわかる

メロン号が裏返しになっていた場所は、草木が生い茂っていた場所。これらがクッションになってメロン号の損傷を最小限にとどめてくれた

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