デジタル一眼カメラに付いてくる標準ズームレンズとか、前々回に紹介したような明るい単焦点レンズとかを使って猫を撮っていると、ときどき「ああ、もっとぐぐぐっと近寄ってデカくアップで撮りたい~」となるわけで、わたしに限らず飼い猫を撮る人ならそう思うことがあるかと思う。
そんなときにはマクロレンズ。大ざっぱにいって近接撮影……つまりマクロ撮影可能なレンズのこと。ぐぐっと近寄って撮っても、離れて普通に撮ってもOK。
とりあえず用意したのが望遠系マクロレンズであるシグマの「MACRO 105mm F2.8 EX DG OS HSM」と標準マクロレンズであるニコンの「AF-S DX micro Nikkor 40mm F2.8G」。
望遠系マクロの方が望遠なのでちょっと離れてもデカく撮れる。手始めに撮ってみたのが冒頭の写真。
でも、もっと寄れそうなのでソファの上でくつろいでいる「かふか」にぐぐぐぐっと寄ってみた。ピントが合わなくなるギリギリまで寄ってみた。それが下の写真だ。
ここに掲載されてるのは縮小画像なので、実際にはどのくらいまで撮れてるか、中央部を拡大してみたのが下の写真。
瞳の中にカメラを構えているわたしと、散らかってる部屋の中まで写ってる!
いやあ、これを一度やってみたかったのだよね。瞳の中に写る自分。ただし、マクロレンズって被写体に近づけば近づくほどピントがシビアになる。ましてや相手は猫である。
ピント位置がほんのちょっとずれただけで……つまり、ピントを合わせる位置がほんの5mmずれるとか、猫がほんの5mm動くとか、カメラを持つ手がほんの5mmブレるだけでピントがずれるのだ。
本来なら三脚を使ってカメラが動かないようきっちり固定して撮るべきなのだが、何しろそんな大げさなことをしていたら、いくら飼い猫でも訝しがって逃げちゃう。よって手持ちで撮るしかない。
実は瞳写真を撮るために12枚撮影し、一番狙った位置にピントがきていたのが上の写真なのである。
マクロ撮影時はピントや手ブレが(手ブレ補正機構を持っていたとしても)たいへんギリギリなので、何枚も撮っておくべし。
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