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COMPUTEX TAIPEI 2011レポ 第9回

Trinityの初披露も!

AMDがタブレット向けFusion APUなど新CPUを発表

2011年06月01日 14時51分更新

文● 小西利明/ASCII.jp編集部

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Fusion APUもタブレットや組み込み向けに投入!

Fusion APUのロードマップ。Ontarioより低消費電力に位置付けられる「Desna」「Hondo」の名前が新たに登場した

 競合の半導体メーカーであるインテルやNVIDIAが、AtomやTegraシリーズでタブレット向けプロセッサーに力を入れているのと対照的に、AMDはタブレット製品に適した超低消費電力CPUを提供できずにいた。しかし今回のイベントで、AMDの弱点とも言えた超低消費電力版Fusion APUがついに発表された。それが「AMD Zシリーズ」と「AMD Gシリーズ」である。

AMD Zシリーズの主な特徴

 Zシリーズは「AMD Z-01」と呼ばれる製品が、MSIのスレートPC「WindPad 110W」に搭載される。GPU部分は「Radeon HD 6250」となる。Eシリーズと同じBobcatコアを動作周波数1GHzで駆動し、TDPは5.9Wと公表されている。競合CPUはAtom Zシリーズを想定しているようで、Windowsアプリケーションの優れた処理性能やDirectX 11対応GPUの搭載、Internet Explorer 9とHTML 5のアクセラレーションなどを特徴としてあげている。

MSIのAMD Z-01搭載タブレット「WindPad 110W」。10インチの1280×800ドットディスプレーを備え、ディスプレー右側には小型タッチパッドも装備する。6時間以上のバッテリー駆動時間で,重さは約850g

 イベントではMSI以外にも、AcerやレノボがFusion搭載タブレットを投入する予定であることが発表された。Atom一色だったスレートPCにも、Fusion APU採用製品が増えてくるかもしれない。

AMD Gシリーズの概要。BobcatコアでTDPは最大9W。ファンレス設計も可能で小型のフォームファクターに搭載可能

想定される用途。POSやキオスク端末、デジタルサイネージやストレージの制御用といった多くの用途を提案している

 一方のAMD Gシリーズは、Bobcatコアを搭載する組み込み向けで、TDP 9Wクラスを想定している。パソコンやタブレットなどよりも、POS端末やデジタルサイネージ、ストレージや工業機械制御といった、x86 CPUが使われている非PC分野を狙っているようだ。

Fusion APUのラインナップと用途。Aシリーズがデスクトップや大型ノートをカバーし、Eシリーズは薄型ノートや省スペース/一体型デスクトップ、CとZシリーズはネットブックやタブレット向け、Gシリーズは組み込み向けに特化している

イベントでは、BlueStacks社の技術により、Fusion搭載タブレット上で、Windows 7とAndroidを切り替えて使えるというデモも披露された。ViewSonic社のデュアルOSタブレットでも採用されている技術のようだ


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