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痛車でラリー! メロンブックスインテ2年目の挑戦 第4回

大荒れの久万高原! メロンインテはリタイヤに

2011年05月20日 21時00分更新

文● 中村信博 ●写真/中島正義、MRCサポーターズ

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デイ2、ついに波乱がメロン号を襲った

 明けて、デイ2。美川スキー場サービスパークには、風を伴う冷たい雨が降っている。辺りには濃い霧が立ちこめ、視界も極端に悪い。そんな悪天候にもかかわらず、観戦受付には昨日を上回る非常に多くのファンが並び、そしてパルクフェルメから出て再スタートの準備を整える各マシンを熱心に見つめていた。

 筆者は朝から絶不調だった。夜半過ぎに台風並みの強風と大雨がサービスパークを襲い、筆者はファンの方と協力して、朝までサービステントの固定用ベルトを締め直したり、飛ばされた機材の片付けに明け暮れていたのだ。パルクフェルメを出たメロン号は、すぐさま本日最初のサービスCに入り、デイ2の残る8本のSSに向けた準備が進められる。筆者も眠い目をこすりながら、メロン号のボディをきれいに拭き上げる作業に没頭する。

未明の大嵐によって、チームテントの多くが破壊されたサービスパーク。サーキットのように整備された場所で行なうモータースポーツではないだけに、時としてチームもろとも自然の猛威に振り回されることがある

そして、こちらがMRCチームブース。テントが骨組みだけになっているが、これは破壊されるのを防ぐために天幕を取り去ったため。深夜の奮闘のおかげで、被害を最小限にとどめることができた

パルクフェルメを出たメロン号が、デイ2最初のサービスCに入った。制限時間は20分で、窓拭き程度の軽作業しかできない。日の出からすいぶん経ったはずだが、濃霧のために夕方のような暗さだ

チーム関係者が見守る中、整備を終えたメロン号はふたたび戦場へと旅立っていった

SS(距離) ステージタイム(トップ差) クラス総合タイム(トップ差)
SS7/大谷支線I
(7.04km)
7:53.6(+15.1)33:45.2(+16.6)
SS8/大野ヶ原線I
(9.08km)
11:13.9(+14.8)44:59.1(+13.2)
SS9/スキー場III
(1.21km)
1:27.2(+1.1)46:26.3(+14.3)

※SS速報サイトより。確定タイムより若干の誤差あり。

 予想通り、ステージは荒れた路面へと変貌していた。柔らかくなった土がJN-4クラスのハイパワー4駆によって掘り返され、路面には深々と轍が刻まれている上に、埋まっていた岩が表面にむき出しとなってメロン号を激しく痛めつける。これでもまだ1順目なのだ、同じステージを再走する2順目以降には、路面の荒れはすさまじいことになっているに違いない。

 そして、JN-3クラスの戦いは一層熾烈なものとなっていく。昨日終盤にバーストして大きく遅れたLUCKインテグラが、1分近いビハインドをはね返す、猛烈な追い上げを開始したのだ。SS9が終わった時点で、LUCKインテグラは一気に2番手まで浮上。それによりJN-3クラスは、1~5番手までが20秒以内に入る大混戦となっていく。4番手を走る我らがメロン号も、この順位を何とか死守しようと必死の走行を続けていた。

サービスDに帰還したメロン号のサイドは、泥がべっとり。これじゃ可愛いめろんちゃんが見えんではないか! ボディサイドの清掃はMRCでは必須メニューなのだ(笑)

タイヤハウスの中は、泥が分厚くこびりついている。まずはこれを綺麗に落とさない限り、整備することができない

 その頃CJRTの残る1台、明治/漆戸組の1号車は、松井監督からの完走命令を受けてJN-3クラス8番手を淡々と走行していた。CJRT初参戦にして2台全滅という最悪の事態だけは、何としても避けなければならない。今は無事に最後まで走りきり、貴重な実戦データをチームに持ち帰ることこそが重要なのだ。おそらくCJRTのチームメンバーは、ネット上にアップされるSS速報をはらはらした気分で見ていたに違いない。

くす子1号車も無事にサービスDに帰還。こちらも主だったトラブルはなく、各部チェックなどのルーティンワーク以外にはなさそうだ

SS(距離) ステージタイム(トップ差) クラス総合タイム(トップ差)
SS10/大谷支線II
(7.04km)
7:45.1(+8.7)54:11.4(+17.7)
SS11/大野ヶ原線II
(9.08km)
11:03.8(+8.1)1:05:15.2(+23.5)
SS12/スキー場IV
(1.21km)
1:27.1(+2.4)1:06:42.3(+26.1)

※SS速報サイトより。確定タイムより若干の誤差あり。

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