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最新パーツ性能チェック 第109回

6000シリーズのミドルレンジ「Radeon HD 6790」を試す

2011年04月05日 13時01分更新

文● 池座 優里

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消費電力を確認

 最後に消費電力についても確認しておこう。今回は「Watts up? PRO」を使い、30分放置して最も低い状態をアイドル時、3D Mark11実行中、最も消費電力が高かった時点を高負荷時とした。
 まずアイドル時の消費電力だが、Radeon HD 5770と比較すると約16W高く、ミドルレンジとしてはやや高めの数値を記録。ただ、GeForce GTX 550 Tiに比べれば約10W低く、性能を考えれば妥当な数値とも言える。
 問題は高負荷時の数値だ。Radeon HD 5770より約26W、「Radeon HD 6850」より約10W高くなった。実際、TDP程の差はつかなかったものの、上位モデルであるRadeon HD 6850より消費電力が多いというのは間違いなさそうである。

アイドル時消費電力(単位:W)←better

高負荷時消費電力(単位:W)←better

モデルナンバー通りの性能ながら、現時点では少々厳しい

 ここまでテストしてきた感想を率直に述べるのなら、Radeon HD 6790はまさにモデルナンバー通りRadeon HD 5770とRadeon HD 6850のちょうど中間の性能を持ったGPUとなる。さらに、市場で対抗製品となるNVIDIA GeForce GTX 550 Tiとの比較では総じて高いパフォーマンスを発揮しており、性能についてはまったく問題ない。

Radeon HD 6790は、モデルナンバー通りRadeon HD 5770とRadeon HD 6850のちょうど中間の性能を持ったGPUだ

 しかし、性能以外をほぼ度外視できるハイエンド製品と異なり、価格等も含めた全体のバランスも重要となるミドルレンジ製品ということを考えると、少々厳しいと言わざるを得ない。
 まず、上位モデルであるRadeon HD 6850を上回る消費電力。その結果、Radeon HD 6850でさえPCI-E用の補助電源コネクタは6ピン×1なのに対し、その下位モデルが6ピン×2構成というのはやはりおかしい。ミドルレンジ層のユーザーへ向けた製品ならば、やはり6ピン×1としてほしいところである。

補助電源コネクタは6ピン×2。上位モデルのRadeon HD 6850が6ピン×1なのを考えると、やはり6ピン×1としてほしいところである

 次にカードの長さ。ボードサイズは実測で約250mm。Radeon HD 5770の220mmより30mm長く、上位のRadeon HD 6870とほぼ同じサイズだが、やはりここもミドルレンジ帯の製品であればGeForce GTX 550 Ti(約209.6mm)と同等クラスの210mm前後に抑えてほしい。もっとも、このクラスのカードであれば、オリジナル基板/冷却クーラーを採用する製品も多いと思われるので、そのあたりは各メーカーの手腕に期待したいところでもある。

カード長はRadeon HD 6870とほぼ同じ約250mm。ミドルレンジ帯の製品であればGeForce GTX 550 Tiと同等クラスの210mm前後に抑えてほしい

 そして最後が市場想定売価。今のところ秋葉原界隈の複数ショップ情報によれば、販売価格は1万6000円~1万7000円前後となりそうである。何度も言うが、より高性能で消費電力の少ないRadeon HD 6850が、こちらは現在(安いモデルであれば)1万9000円前後で購入が可能となる。今ここでRadeon HD 6790を選択するならば、あと数千円の追加投資でRadeon HD 6850を購入したほうが、ハッキリ言って幸せになれるのは間違いない。
 逆に消費電力等は問題ではないという人にとっては、Radeon HD 6790の価格が1万円前半まで落ちてくれば、ミドルレンジとして高い性能を実現している同GPUを選択する大きな理由にはなる。

市場で対抗製品となるGeForce GTX 550 Tiとの比較では総じて高いパフォーマンスを発揮しており、性能についてはまったく問題ない。価格次第では大きく化ける可能性を秘めている

 ここからはあくまで筆者の推測だが、Radeon HD 6790のスペックがこのようなものであった以上、AMDとしてはやはりRadeon HD 5770の正統後継モデルを用意しているのではなかろうか。今更ではあるが、Radeon HD 6850/6870の開発コードネームは“Barts”であり、今回登場したRadeon HD 6790は“Barts LE”である。また、あえてRadeon HD 6790というネーミングを採用してきた点を踏まえても、やはり単純に「Radeon HD 6770」という“LE”ではない別ラインナップの自作市場向けGPUがあって然るべきと思ってしまうのは私だけではないはずだ。

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