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Hadoopサーバーに性能と省電力のバランスを!

HP、Hadoopに最適なモジュラー型サーバーを追加

2011年04月05日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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4月4日、日本ヒューレット・パッカード(以下、HP)はHadoopとの親和性の高いスケールアウト型サーバー「HP ProLiant SL6500」の新製品3機種を発表した。Hadoopのサーバーでも、性能と省電力のバランスが重要と訴える。

Hadoopにまつわる3つの固定観念とは?

 製品発表会の冒頭、インダストリースタンダードサーバー製品本部 本部長の橘一徳氏は、Hadoopを中心としたクラウド時代の情報活用について概観した。

日本ヒューレット・パッカード エンタープライズサーバー・ストレージ・ネットワーク事業統括 サーバーマーケティング統括本部 インダストリースタンダードサーバー製品本部 本部長の橘一徳氏

 橘氏は、「日本のお客様の固定観念を覆す」という2011年のサーバー事業戦略を説明した後、IDC Japanの調査資料を基に、「総出荷ストレージの容量は、増加の一途になる。また量の増大だけではなく、質も変化しており、非構造型のデータが今後は主流になってくる」と大きなトレンドを説明した。こうした大量の非構造型データを「年」や「日」単位ではなく、短い時間で解析するツールとして用いられているのが、非構造型データの処理を行なう分散処理ソフトウェアであるHadoopになる。

膨大な情報と非構造データの増加

Hadoopの利用における3つの固定観念

 とはいえ、Hadoopにおいては、「省スペースサーバーでスケールアウトするのが普通」、「設計・構築に特別な技術力が必要」、「オープンソースのため、十分な保守や運用支援が得られない」といった「固定観念」があると語る。この固定観念を覆すのが、今回提供されるHadoopに最適化されたスケールアウト型のサーバーとHadoopの導入支援サービスだ。

内蔵HDDの台数を増やしつつ、CPUも高速に

 続いてインダストリースタンダードサーバー製品本部 Service Provider & HPCビジネス 市場開発 中井大士氏は、Hadoopの概論とHPの取り組み、そして新製品について解説した。

日本ヒューレット・パッカード エンタープライズサーバー・ストレージ・ネットワーク事業統括 サーバーマーケティング統括本部 インダストリースタンダードサーバー製品本部 Service Provider & HPCビジネス 市場開発 中井大士氏

 もともとHPは、ヤフー主導のHadoop実装である「Project Open Cirrus」への参加、シングルサインオン製品「ICE Wall」のHadoop連携を実現するモジュール提供、そしてHadoopインフラとして同社のx86サーバーの採用など、さまざまな形でHadoopへの貢献を行なっているという。こうしたなか特定顧客向けに作られたHadoop用カスタマイズサーバーを外販するのが、今回リリースされたモジュール型サーバー「HP ProLiant SL6500」の新製品になる。

 今までHadoopで利用されるサーバーは、省電力・省スペース、ディスク容量を重視したサーバーというのが一般的だったが、HPはこれに対して異を唱える。「スケールアウトだから低スペックのマシンを数多く使えばよいというのは固定観念。これから本格的な利用を考えれば、CPUやメモリもきちんと用意しないと、処理が追いつかない」(中井氏)という。CPUが低速だと結局サーバー台数が増えてしまうことになる。

Hadoopに求められるサーバーの要件

低速CPUサーバー、省スペースサーバーの弱点

 モジュール型サーバーであるHP ProLiant SL6500シリーズは、4Uの「s6500シャーシ」に「サーバートレイ」格納する形で利用する。今回発表されたのは以下のサーバートレイ3機種。

発表会会場で展示されたHP ProLiant SL335s G7サーバー(左)とs6500シャーシ(右)

HP ProLiant SL160s G6サーバー/SL165s G7サーバー
1Uサイズのサーバートレイで、3.5インチHDDを最大6台で最大12TBのストレージ容量を実現する。HP ProLiant SL160s G6サーバーはインテルのXeon 5600番台、SL165s G7サーバーはAMD Opteron 6100シリーズを採用し、省電力と性能を両立した。価格はSL160s G6サーバーが19万1100円(税込)から、SL165s G7サーバーが18万4800円(税込)から。
HP ProLiant SL335s G7サーバー
幅を半分に押さえた1Uのハーフワイドサーバートレイ。3.5インチHDDを最大4台、2.5インチHDDを最大8台搭載可能で、最大8TBのストレージ容量を実現する。「従来モデルに比べてHDDの搭載数は2倍になっている」(中井氏)。CPUはAMD Opteron 4100シリーズを搭載し、省電力と性能を両立した。遠隔管理チップiLO3も搭載する。価格は14万8050円(税込)から。

 Hadoopの導入においては、DL180 G6というXeon 5600搭載のラックマウント型サーバーが最大28TBのHDDを搭載できることもあり数多く出ているが、1Uで12TBのHDDを搭載できるSL160 G6/SL165s G7はより処理能力が高められるという。また、ハーフワイドのSL335s G7はさらに省スペースを追求するモデルという位置づけだ。

新製品のラインナップの位置づけ

 その他、パートナー製品やソリューションのHadoop連携を支援するほか、東京、大阪、名古屋の事業所にHadoopのデモ環境を用意し、検証なども行なえるようにするという。

 また、Hadoop導入を支援する「Hadoop導入コンサルティングサービス」もスタートさせる。前述の通り、Hadoop導入に際しては、知識や経験が不足していたり、オープンソースに関する保守対応がないといった障壁がある。これに対し、HPはOpen Servicesのメニューの中でHadoopの検討・設計段階から開発、運用フェーズまで全行程に渡って支援を提供し、技術移管を受けることでユーザー自身が運用や追加開発を行なえるという。加えて、Hadoopのシステムを構成するミドルウェアやOSなどの導入・運用支援も充実しており、ワンストップでトータルサポートを提供できるとアピールした。

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