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松村太郎の“モバイル・ネイティブ”時代の誕生を見る 第13回

2011年にモバイルネイティブになろう

2011年01月12日 16時00分更新

文● 松村太郎/慶應義塾大学SFC研究所 上席所員

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今週の1枚

【今週の1枚】2011年のモバイル環境。iOSデバイス2つを駆使して、なるべくノートパソコンを持ち歩かないようにしたいと思っている。またUSB通信モジュールはモバイルルーターに切り替えたいが、テザリングできるAndroid端末も良さそうだ

 個人的に2010年を振り返ると、昨年の今頃は、スマートフォンがモバイルの中心になるというコンセプトで1年間走ろうとしていた。そんな中で「モバイルネイティブ」というキーワードについて色々と考えてきたが、2011年はこのキーワードをより確固たる概念や手法にできるように努めていきたいと思っている。

 2007年にiPhoneに触れ、2008年にiPhone 3Gを自分のケータイとして使い始め、2009年にはiPhone 3GSに機種変更した。その瞬間にスマートフォンの時代が間もなく来る、という実感を得ていた。

 そのような感覚からすると、日本におけるスマートフォンの広まりは若干遅いペースじゃないかとも感じていたが、昨年末にはスマートフォンが販売ランキングのトップに並ぶようになってきた。2011年はさらにスマートフォンの1年間になるだろう。しかし、2010年のモバイル市場の軸はスマートフォンだけではなかった。

スマートフォンだけではない
タブレットというモバイルスタイル

 2010年1月にアップルから発表されたiPadによって、タブレット端末のインパクトをモバイル市場は受けることになった。日本では電子書籍デバイスという見られ方が多かったがゆえに、iBooksやKindleといった電子書籍プラットホームが日本語に対応していないことに肩透かしな印象を持つ人もいたかもしれない。しかし、タブレット端末の本質は決して電子書籍が中心ではない。

 2010年6月に上梓した「タブレット革命」(アスキー・メディアワークス刊)で、タブレット端末に関するさまざまな可能性に触れ、あくまで電子書籍はそのひとつの可能性であることを紹介した本書の中、でタブレット端末の活用について最初に章を割いた項目は(自分でも驚くべきことに)ウェブブラウジングだった。

 僕自身、家に帰るとパソコンではなくタブレット端末でウェブブラウズとメールのチェック、ソーシャルメディアへの書き込みを済ませるようになった。そのような機能はiPadはもちろん、それ以外のタブレット端末にも初めから搭載されている、ごく基本的な機能だ。

 しかしマウスとキーボードという、普段は余りストレスを感じることがなかったはずのインターフェースから解放された瞬間、ますますウェブやソーシャルメディアが身近なモノになった。

 タブレット端末は「International CES 2011」でも、ASUSから新しいEee Padシリーズがユニークなスタイルで登場したり(関連記事)、Androidのタブレット対応の新バージョンである「Honeycomb(Android 3.0)」など、ますます盛り上がりを見せている。さらにiPadの次期モデルの話や、マイクロソフトの次期Windowsにおけるタブレット対応など、コンピューターのスタイルとして“タブレット”が確立されることになるだろう。

 スマートフォンがウェブをポケットに入れる体験をもたらしたように、タブレットはウェブに触れる体験をもたらしてくれるまったく新しいデバイスであったと考えている。ちなみにこの原稿も、iPadで書いている最中だ。iPadを手に入れてから10ヵ月目に入るが、週の半分は2kgを超えるMacBook Proを持ち歩かなくなった。iPad向けのさまざまなビジネスアプリの登場で、家の中で気軽にモバイルできるウェブブラウザーとしてだけでなく、(言葉は古いけれど)電子手帳的な仕事道具としての要素でも、活躍してくれているのだ。

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