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【所長コラム】「0(ゼロ)グラム」へようこそ

アスキー総研の主軸調査「MCS 2011」をリリースしました

2011年03月05日 09時00分更新

文● 遠藤諭/アスキー総合研究所

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Facebook in Egypt

 京都大学・早稲田大学などの入試問題の「Yahoo!知恵袋」掲載は、新手の不正入試なのか? それとも時代の気分を伝えるパフォーマンスなのか? これを書いている段階では、真相はわからない。

編注:本記事は2011年2月28日にアスキー総合研究所に掲載されたものです

 これと、2010年大晦日に起きたグルーポンの「おせち料理」の事件は、構造的にはまるで別の話である。しかし、ソーシャル的なネットの使い方が広がっていて、色々なことが独特のスピード感で起きるようになってきているのは確かだ。

 その意味では、リビアやエジプトで起きている反政府・民主化運動において、TwitterやFacebookが果たした役割というのも、これら2つと結ぶことすらできるだろう。

 もともと、政権や政治というのは、メディアと密接に関係したものだ。オバマは、ソーシャルメディアや動画共有をフルに活かして、大統領になった(関連記事)。Facebookの中心メンバーの1人が、オバマ陣営で重要な役割を果たしたことは、この記事でも述べたし、『ソーシャルネイティブの時代』(アスキー新書)でも触れた。

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 いままで、1人の人間を取り巻くメディアは、マスコミ4媒体(新聞・雑誌・テレビ・ラジオ)と電話・手紙などのコミュニケーションツールしかなかった。そこに、ネットというものが加わって、ソーシャルネットワークという新しいメカニズムが追加された。


これまで(左)はマスコミ4媒体といくつかのコミュニケーション手段だけだったのが、現在(右)では、ソーシャルな仕組みによって、無数の人たちと直接つながるようになった。人々を取り巻くメディア環境が、大きく変化しているのだ。

 「マス」から「ソーシャル」へ。大学の不正入試やおせち料理や反政府・民主化デモというのはシグナルに過ぎない。ソーシャルというものが、世界を根底から変えてしまうかもしれないということなのだ。

 アスキー総研では、そうした時代に答える「データ」を提供したいと思っている。そのための主軸となるものが、「MCS(メディア&コンテンツ・サーベイ)」という1万人規模のアンケート調査である。その2011年版であるMCS 2011を、今週から提供開始することになった。

 MCS 2011では、ソーシャルメディアやスマートフォンに関する項目を中心に、調査内容を強化した。また、マーケティング関連のツールに詳しくない方(企業のマネジメント層など)でも容易に使える「Web版」も提供する予定だ。しかし、この調査の価値を最も理解するには、そのデータに直接触れていただくことが最もいいのではないかと思う。

 そこで、MCSの約500問の設問項目から約240問を厳選して、性別と年代でクロス集計したMCS 2011 体験データ(Excelファイル)を、無償でご提供させていただくことにした(2011年3月末までの期間限定)。ここに収録したデータは、社内外向けの資料や、記事、論文、広告などに、自由にご活用いただきたい。

 (次ページ「『MCS 2011 体験データ』で、こんなことがわかります」に続く)

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