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冬になっても天候不順な日本ではもはや必需品

雷や停電でも作業を止めない 「APC RS 550」で安心を!

2010年10月27日 10時00分更新

文● 広田稔、撮影●小林伸、篠原孝志(パシャ)、モデル●山口立花子

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冬になってもまだまだ注意!
瞬停や落雷でデジタル機器にダメージが

 デジタル機器にとっての天敵は色々存在するが、最も怖いのが「瞬時停電」(瞬停)や「落雷被害」だ。

 瞬時停電については、比較的多くの人がイメージを持ちやすいだろう。落雷や電力設備の故障などにより、一瞬または1~2分程度、停電もしくは電圧降下が起きる現象だ。

 この瞬時停電が起きると、パソコンはもちろんのこと、あらゆるデジタル機器の電源が落ちてしまう。その結果、途中まで進めていた仕事やゲームのデータが消滅することも起こりえる。またそこからの作業の復旧は容易ではない。その悲しみの大きさは、あらためて説明するまでもなく理解いただけるだろう。

筆者がUPSで一番守りたい機器がHDDレコーダーだ。一度限りのテレビ番組や、すでに録画したデータを雷や停電で失うのはとにかく避けたい

 また落雷については、デジタル機器そのものに悪影響を与える可能性もある。それは雷によって発生した過電流/過電圧(「雷サージ」)によって発生する。電線や電話線、アンテナなどのケーブルから、機器が耐えきれないほどの雷サージが流入すると、電源などの回路が壊れて使えなくなってしまう。こうした現象は割と身近なもので、ASCII.jp編集部でも過去に多機能電話を壊された編集者がいた(関連記事)。

 しかも雷サージが厄介なのは、雷が建物を直撃しなくても、静電誘導や電磁誘導といった二次現象で発生するということ。デジタル機器が直接雷に打たれて壊れるのは想像がつくが、そうでなくとも壊れるとはどういうことなのだろうか?

 ごく簡単に説明すれば、たとえば静電誘導は冬場に静電気が起って、手に髪の毛がくっつくのに似た現象だ。雷雲は通常上部が「+」、下部が「-」に帯電している。雷雲の下にある電線では、この「-」の電荷に引き寄せられるように「+」の電荷が集まってくる。そして雷が地上に落ちるなどして雲の「-」が消えると、集まった「+」の電荷が一気に移動して、張り巡らされた電線を通じて各建物に到達するというわけだ。それゆえ近くに雷が落ちたわけではなくても、雷サージの被害に遭う可能性は十分考えられる。

実は一年中発生している落雷
その被害から守ってくれる存在がUPSだ!

 ちなみに落雷というと夏のイメージがあるが、実は1年を通して起きている気象庁のデータによれば、2005~2007年の3年間に報告のあった落雷被害の数は392件とのこと。といっても、これはあくまで報告された件数で、実際はもっと多くの人が被害に遭っていると考えられる。場所を見てみると、太平洋側では4~9月、日本海側では11~2月に多く発生している。つまり日本に住んでいる限り、一年中油断できないのだ。

気象庁のサイトより。落雷が一番多いのはもちろん夏場なのだが、冬だからって決して油断はできないのだ

 このような瞬時停電や落雷による被害から、デジタル機器を総合的に守ってくれる存在が、UPS(Uninterruptible Power Supply)である。UPSは日本語に訳すと「無停電電源装置」であり、元々は電源のバックアップを主目的としている。しかし現在一般的なUPSでは、雷サージからの保護機能も持っている。



(次ページに続く)



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