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最新パーツ性能チェック 第97回

CORSAIR製SSDを破壊! 限界性能は軍事並み!?【後編】

2010年07月31日 12時00分更新

文● 藤山 哲人

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フライパンかと思ってコンロにかけちゃったけど大丈夫?

 耐熱テストでは、150℃ぐらいならノープロブレムという想定外の結果が出てしまった。でもこれじゃぁ、いまいちパッ!としない。もっと、こう派手に

 破裂するトコとか、燃えるトコが見たいでしょ?

 「ストレージを殺っちまってぶっ壊れるトコを見よう!」って企画なのに、壊れないんじゃ本末転倒だ。そこでかなりヤバイが、効果絶大と思われる、直火に投入実験をしてみた。

 もう耐熱実験じゃなくて耐火実験にすり替わってるけど

 読者は誰も気づくまい。これがASCII.jpクオリティーなのだ。
 あらかじめコンロの火の温度を計ってみると、

うひゃー!1200℃もあるのか!

 1200℃オーバー!これは期待が持てそうだ。早速実験をはじめよう!

 ※編集部からのご注意

 ハードディスクは密閉された本体に空気が入っているため、加熱すると非常に危険です。爆発などの可能性もあるので、実験の際には十分注意してください。この実験は、厚手の作業着と皮手袋を着用し、溶接用の防護マスクを被って行なっています。これはネタじゃないので、本当に注意してください。

着火! さて、どんな絵が見られるか!? それぞれ開始から1分後の温度

 さすがにハードディスクは巨大なアルミの塊だけあってなかなか熱くならない。かたやSSDは小さく薄いのであっという間に高温になっていく。

2分後に型番のシールが燃え出し、その直後に密閉用のシールが溶け軽く破裂、5分後は377度まで温度が上がった。

 ハードディスクは、2分もすると型番のシールが燃え出す。続けざまに、ブシューーーッ!というエアーが抜け軽い爆発。これは空気を密封していたシールが溶け、熱で加圧された空気が噴き出したためだ。最近ASCII.jpの仕事は命がけだぞ! おい! 危険手当つけてくれよ!
 3分もするとプラスチックが溶けるニオイがしはじめ、5分後に377℃をマークしたところで実験終了。

 一方のSSDも2分ほどでシールが燃え出し、どんどん高温に。3分もすると358℃をマークした。
 ハードディスクより小さいので、コネクタに火が回らないように注意していたのだが、樹脂製のコネクタが発火!

HDDより小さいので、コネクタに火が回らないようにしていたが……

 直接火が当たったわけじゃないので、樹脂の発火温度を越えたのだろう。と同時に中からも炎が噴き出してきた!

 うわー! 軽い火事じゃないかっ!

SSD大炎上! っつーか軽い火事だよー!

 どうやら中の基板が燃えているらしく、PCが火を噴いたときのアノ芳しいニオイが部屋中に広まるっ! あわてて消化活動を行なうと、体に悪そうな煙がモクモク。ここで実験終了だ。

ハードディスクも置き方次第で大炎上すること間違いない。ヤバそうな煙は、換気扇で吐き出すも、翌日まで部屋にニオイが残っていて奥さんに怒られた

 あまり外傷が見られなかったHDDは、一応PCに接続してみたがウンともスンとも言わないので、分解してみることに。

外傷はあまりないが、完全に機能を停止したHDD。分解しよう

 中を空けてみると、樹脂製のパーツがことごとく溶けている。とくにフタを密閉するためのパッキンが、ディスクの表面に溶け出し付着してしているので、どう頑張ってもサルベージは無理そうだ。

これは例え業者に依頼してもサルベージは無理そう……

 SSDは、コネクタが燃えてしまったのでPCに接続できず!

火事になるとこんな残骸が見つかるんだろうなぁ

 っつーか、振るとカラカラ音するしっ!

 早速分解してみると、かなり悲惨だ。ハンダが溶けてメモリーやらチップ抵抗やらがケース内に飛散してる!

最近は環境にやさしい鉛フリーハンダが使われているから、融点は220℃ぐらい。本体が360℃になれば、当然ハンダも溶け出すわけだ……

 半導体も焼けてしまって、部分的に膨らんでいたりと悲惨な光景を見せる。こちらもサルベージどころじゃないだろう。
 ということで、耐熱実験その2で分かったことを踏まえると、

 150℃で熱してもぜんぜんオッケー!
 だが、300℃を越えるとサルベージもできない!

 こうして勝負は引き分けとなった。そして勝負は、次の落下試験に持ち越される!

(次ページへ続く)

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