このページの本文へ

HTML5 VideoでiPadがデジタルサイネージに! (2/6)

2010年07月06日 11時00分更新

文●古籏一浩

  • この記事をはてなブックマークに追加
本文印刷

ハードウェアとコンテンツを準備する

 最初に、アップルが提供しているVGAアダプターを用意します。

●Apple iPad Dock Connector - VGAアダプタ
http://store.apple.com/jp/product/MC552ZM/A

 VGAアダプターでiPadを外部ディスプレイに接続すると、iPadの画面サイズ(ピクセル数)と同じ1024×768ドットで映像が表示されます。


 なお、iPadとVGAアダプターの間にDockなどを接続すると映像が出力されませんので、「iPad - VGAアダプタ - ディスプレイ」のように接続してください。

 次に、デジタルサイネージとして再生する動画ファイルを用意します。iPadで再生できるのはQuickTime形式/H.264コーデックです。フレームレートは最大30fpsで、30fps以下なら24フレームでも15フレームでも構いません。インターレース形式よりもプログレッシブの方がよいでしょう。都合のよい動画が見つからない場合は私のサイトにハイビジョン素材がありますので利用してください。


 以上でハードウェアとコンテンツ(動画)の準備は完了です。次に、VGAアダプターから映像を出力する方法を考えてみましょう。


意外に不便なVGAアダプター

 VGAアダプターを使えば、iPadのホーム画面がそのまま外部ディスプレイに表示されると思った方もいるかもしれませんが、残念ながらiPadでは外部出力できるアプリケーションが決まっています。標準アプリではYouTube、ビデオ、iTunes/ミュージックビデオ、有料アプリではKeynoteなど一部のみがVGA出力をサポートしており、サポート外のアプリの画面はVGAアダプターを使っても表示できません。

450

VGAディスプレイに出力できるアプリケーション


 iPadをデジタルサイネージとして利用しようとすると、このアプリケーションの問題が発生します。たとえば1つの動画をエンドレスで再生し続けたい場合、VGA出力に対応しているアプリを地道に探すか、独自のアプリを用意するしかありません。

 なるべく特定のアプリケーションに依存せず、手軽にデジタルサイネージを作成したい、無料ならなお良い――と考えたときに使えるのがiPadの標準ブラウザー「Safari」です。実際にiPadのSafariを使って、動画を外部ディスプレイに出力してみましょう。

Safariでも制限付きながらVGAディスプレイに表示できる


この連載の記事

一覧へ

この記事の編集者は以下の記事をオススメしています