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Windows Serverで学ぶサーバOS入門 第12回

1台目のドメインコントローラのトラブル解決は再導入?

Active Directoryの確認と削除

2010年04月13日 09時00分更新

文● 横山哲也/グローバルナレッジネットワーク株式会社

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前回はActive Directoryのインストールを行なった。仕上げとして、利用できるかどうかの確認を行なう。また、初めてActive Directory環境を構築した場合、色々とトラブルが生じることもある。こうしたときは、修復を試みるより入れ直してしまった方が早いことが多い。そこで、Active Directoryをアンインストールする方法を紹介しよう。

ログオンの確認

 インストールが完了し、再起動したらActive Directory環境を確認する。ドメイン名が正しく登録されているか確かめるため、まずはログオン時にユーザー名として表1のパターンを試してみる。

表1●ログインを試すユーザー名

ログオンに使うユーザー名やドメイン名を変更するには「ユーザーの切り替え」をクリックし、「他のユーザー」を選ぶ(画面1~3)。

画面1●Windows Server 2008のログイン画面

画面2●「他のユーザー」をクリック

画面3●「表1のユーザー名」を試す

 実際には、ここで失敗することはまずないはずだ。失敗した場合は、ドメインコントローラ昇格時の基本的な構成を間違っている可能性が高い。たとえば、ドメイン名のスペルミスなどだ。ドメイン名の変更は不可能ではないが、きわめて面倒だ。もし、ドメイン名の間違いが1台目のドメインコントローラであれば、最初からやり直したほうが得策である。

 なお、Windows Server 2003以前と違い、Windows Vista/Server 2008ではログイン時にドメイン名を一覧から選択できない。ログオン時のスペルミスにも注意してほしい。

フォワーダの確認

 Active Directoryドメインサービスインストールウィザードの実行中には、DNSの構成が検査される。このとき必要なDNSゾーンが発見されなかった場合は、Active Directoryのインストール時にもあった警告が表示される(画面4)。

画面4●DNSの構成に対する警告(前回の画面15と同じものだ)

もし、追加のドメインコントローラオプションでDNSサーバを選んでいたら、以下の設定が行なわれる。

  • 追加されたDNSサーバに対して、必要なゾーンを自動構成
  • そのDNSサーバのフォワーダとして、以前参照していたDNSサーバを設定
  • TCP/IPの構成が変わり、DNSサーバとして127.0.0.1(つまり自分自身)を参照するように設定

 これにより、既存の環境に対する影響を最小限に抑えられるわけだ。なお、こうした自動構成はフォレストの1台目のドメインコントローラを構成するときだけ行なわれる。2台目以降のドメインコントローラを追加する場合は、DNSが構成されていないと、既存のフォレストを参照できず、ウィザードを継続できない。

 万が一、1台目であってもフォワーダがセットされてない場合は、以下の手順で手動構成する。

  1. 「サーバーマネージャ」を起動し、「役割」-「DNSサーバー」-「DNS」-「サーバー名」と展開し、右ペインのフォワーダをダブルクリック(画面5)
  2. 現在のフォワーダを確認し、間違っていれば「編集」をクリック(画面6)
  3. フォワーダとして指定するDNSサーバのIPアドレスを指定(画面7)

画面5●サーバーマネージャを開き、「フォワーダ」をダブルクリック

画面6●フォワーダの設定を確認。違っていたら「編集」をクリックする

画面7●フォワーダを登録する

(次ページ、「ドメインコントローラ役割の削除」に続く)


 

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