手ブレ補正機能を比較
次いでアクティブモードの手ブレ補正を試した。ただし今回は厳密な比較はしていない。というのも、ソニー、ビクターとキヤノンで撮影状況が異なるためだ。
理由はソニー、ビクターは片手持ちでもアクティブモードが動作するのに対し、キヤノンは液晶モニター左横にある「パワードIS」ボタンを押し続けることでアクティブモードが有効となる(設定で変更可能)。キヤノンではこの状態がデフォルトのため、両手持ちの状態で撮影した(なお、撮影場所も異なる)。
ソニーとビクターの撮影条件を説明すると、公園にある噴水付近の円形の道を歩きながら片手持ちで撮影し、歩いた状態でズーム操作をしている。正直なところ、かなり過酷なテストだが、こうした歩き撮りで、途中に発見した遠くの景色をズームで寄るといったシチュエーションは多いはず。これをいかに安定した画面で撮影できるかは、旅行だけでなく散歩中の映像を撮影するような使い方でも重要だろう。
ソニー CX550Vの歩き撮り
結論から言うと、映像的にもかなり安定した映像が撮影でき、なおかつ撮影しやすかったのはソニー CX550V。ソニーの場合、光学式の手ブレ補正に加え、手首の回転による回転ブレ、望遠付近のブレは電子式手ブレ補正も追加して補正量を拡大する方式をとっている。
これらにより、映像は最も安定している。液晶モニターを眺めながら歩いている状態でも画面が安定しているので、撮影がしやすかった。望遠状態ではさすがに映像は大きくブレているが、ブレの速度が比較的ゆっくりとしているので見づらさも少ない。
ビクター GZ-HM1の歩き撮り
ビクターはいわゆる歩き撮りでの手ブレ補正は備えるが、ゆっくりとした上下のぶれは残ってしまう。望遠時もブレの速度も早めで映像が見づらく感じがちだった。
キヤノンは光学式の手ブレ補正に加え、ズームアップ時の画面の揺れを抑える新機能として「パワードIS」を採用。前述の通り、そのパワードISボタンが液晶モニターの左横にあり、撮影時に左手でボタンを押すことで撮影姿勢が必然的に両手持ちになり、よりカメラを安定して支持できる効果がある。
キヤノン HF S21の歩き撮り
キヤノンの撮影はゆるく湾曲した土手の道を歩きながら、円形の電波塔に向けてズーム操作をしているが、パワードIS操作時に画面の周辺がやや暗くなることと、ズーム移動が速すぎるとフォーカスが外れてしまうのが少々気になった。
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