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ここが変わった! 早わかりWindows 7 第7回

ReadyBoostとBitlocker to GoでUSBメモリーを使い倒す

2009年10月14日 12時00分更新

文● 柳谷智宣

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USBメモリーをパスワードで暗号化する

「Bitlocker to Go」の設定画面(赤枠部)

「Bitlocker to Go」の設定画面(赤枠部)

 HDDを暗号化する「Bitlocker」機能は、Windows Vistaと同様に使えるエディションが限られ、Windows 7 UltimateとEnterpriseにのみ搭載されている。さらに7では、リムーバブルメディアの暗号化が可能な「Bitlocker to Go」も利用できる。紛失しやすいUSBメモリーを暗号化しておけば、万一の際も情報の流出を抑えられる。

 コントロールパネルから「Bitlockerドライブ暗号化」を開き、「Bitlocker To Go」→暗号化するリムーバブルメディア→「Bitlockerを有効にする」をクリックする。すると暗号化したUSBメモリーの解除方法を設定する画面が開くので、パスワードを入力しよう。できれば大文字小文字や空白も含めた複雑なパスワードを設定して、セキュリティーを強固にしておきたい。企業内でスマートカードを導入しているなら、スマートカードとPINコード(暗証番号)を利用してロックを解除することもできる。

パスワード設定画面の見本

パスワード設定画面の見本

 パスワードを忘れたり、スマートカードをなくした場合でも、USBメモリーの内容を復旧できるように回復キーが発行される。回復キーはテキストファイルに保存するか、印刷して管理しよう。この手順をスキップすることはできない。この後で、暗号化が始まる。すでに利用している容量にかかわらず、1GBあたり3分程度かかる。

回復キーを保存する

回復キーを保存する

回復キーの内容

回復キーの内容

 「Bitlocker To Go」で暗号化されたUSBメモリーをWindows 7で稼働中のパソコンに装着すると、パスワードの入力画面が開く。いつも使っている自分のパソコンで、毎回パスワードを入力するのが面倒なら、手順を省くこともできる。もちろんその際も、ほかのパソコンに接続した際はパスワードが求められる。暗号化が解除されると、「自動再生」のダイアログが開く。

暗号化処理中の画面

暗号化処理中の画面。一時停止はできるが、中止はできない。USBメモリーを引き抜いても、差し込むと暗号化が再開される

暗号化したUSBメモリーを装着したところ

暗号化したUSBメモリーを装着したところ。パスワードを入力して「ロック解除」をクリックする。接続したパソコンでのパスワード入力を省くなら「今後、このコンピューターで自動的にロックを解除する」をチェック

暗号化を解除できる

コントロールパネルの「BitLockerドライブ暗号化」から、「BitLockerを無効にする」で暗号化を解除できる

 なお、暗号化したUSBメモリーをVista/XPマシンに接続して中身を表示させると、「BitlockerToGo.exe」と「Read Me.html」が保存されている。「BitlockerToGo.exe」を実行すると、パスワードの入力ダイアログが開き、認証できれば暗号化が解除され、中身にアクセスできるようになる。「Windows 7でなければ使えないの?」なんて心配はいらないわけだ。

暗号化したUSBメモリー内にあるファイル

暗号化したUSBメモリー内にあるファイル。BitlockerToGo.exeを実行すると、パスワード入力画面が表示される


筆者紹介─柳谷智宣

1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。現在使っているノートパソコンは、東芝のSS RXとMac。とはいえ、1年以上前の製品なので、買い換えを思案中。日経パソコンオンラインで「ビジネスPCテストルーム」、週刊SPA!で「デジペディア」を連載するほか、パソコンやIT関連の特集や連載、単行本を多数手がける。近著に「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)。


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