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電源確保の難しい場所でのカメラや無線LAN AP設置に

日商エレ、最大1.5kmのPoE延長装置「XLP-7000」投入

2009年08月06日 06時00分更新

文● TECH.ASCII.jp

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PoEの伝送制限を超える装置

親機となるスイッチ「XLP-7038」

 日商エレクトロニクスは、米モトローラのPoE(Power over Ethernet)延長装置「XLP-7000」の販売を開始した。これは100mの伝送が限界となっているIEEE 802.1afにおいて、長距離伝送を可能にするもの。既存のDSL技術とモトローラ独自の技術により実現したという。

XLP-7000シリーズの製品概要(同社の資料より)

 製品は親機となる8ポートのPoE延長スイッチ「XLP-7038」と、子機となるリモートPoEモデム「XLP-701」から構成されている。両者の間で最大1.5kmの給電・通信が可能で、上りで20Mbps、下りで75Mbpsの伝送速度を実現している。XLP701には、通常のIEEE802.1af準拠のカメラや無線LANアクセスポイントをつなぎ、給電・通信が行なえる。既存のPoEの距離制限を超えられるほか、配線コストを節約できるというメリットもあるという。

子機となるPoEモデム「XLP-701」

 伝送メディアとしては既設の電話線のほか、アナログカメラの接続などに利用していた同軸ケーブルもサポートする。もちろん電話線の利用に関しては、100kHz以上の周波数帯を用いるため、アナログ電話と干渉しない。さらにPLCと異なり、屋外での利用も可能になっているという。

 同社は1997年から販売している構内DSLでの実績を活かし、同軸ケーブルを用いたアナログカメラのリプレイスや、大規模工場の無線LAN化、電源確保が難しい屋外のネットワークカメラ設置、非常電話のIP化などの展開を提案していきたいとしている。

 価格はオープンで、市場想定価格はスイッチのXLP-7038が40万円、モデムのXLP-701が6万円となっている。

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